ラナルド教:Ranald

信仰の中心地:なし(強いて挙げるならマリエンブルグ)

教団の首長:存在せず

主な祝祭日:愚行の日、スリの巡礼日

著名な聖典:『十の謎かけ』、『真夜中と黒猫』

一般的なシンボル

・人差し指と中指を交差させた手

・Xの字

・カラス

・猫

戒律

・硬貨十枚につき一枚はラナルドのものである。

・不必要な暴力にラナルドは顔をしかめる。

・剣によってではなく、機知によって生きよ。

・真に敬虔なラナルド信者は、ダガーやスティレットを用いる。鎧や長剣を必要とするのは素人か頭の鈍い者なのだ。

・抑圧の下で苦しむくらいなら、自由に生きて死ぬ方がよい。

・盗賊に名誉はないが、己の兄弟分は信頼せよ。

 

教団概要

ラナルド教団は、世界を幸運と悪運を繰り返す運命の満ち干きととらえている。

ラナルドは一般大衆の神であり、幸運を司る気まぐれな神であり、ペテン師の中のペテン師であり、それらに留まらない多面的な存在である。

ラナルドの聖職者には他の教団のように、法衣を纏ったり、神殿に出入りしたり、威厳や仰々しさもなく賭博場や娼館、酒場という不道徳の巣窟こそが、ラナルドの神殿なのである。

ラナルド教の信者はラナルドの多面性に根ざし、大きく四つに分けられる。

“夜うろつく者”としてのラナルドは盗賊たちの神であり、金銭的な利益や悪ふざけを演じるスリルを楽しむ者が信者となっている。

“欺く者”としてのラナルドは詐欺師たちの神であり、社会の階層間をすいすいと泳ぎ、その機転とよく回る舌で、金を巻き上げるのだ。

“博徒”としてのラナルドはギャンブラーたちの守護神であり、際どい儲け話に乗るか反るか、運任せのゲームに興じる者たちが信奉する。かれらにとって金は最終目的ではなく、幸福へ至る手段でしかない。

“守護者”としてのラナルドは扇動者や大衆指導者たちの神であり、暴君や圧政からの解放を支持し、ときには革命のシンボルともなるため、守護者ラナルドの信者たちはとりわけ厳しく弾圧されている。

 

教条

ラナルドの教団員は個性、抑圧からの自由、そして幸運の満ち干きを信じている。

窃盗やいかさま行為、詭弁、不正行為などはラナルドの眼前において容認されるが、暴力と殺人だけは万難を排して防がねばならないものとされる。

 

入信

教団に制約は少ないが入信に関してはかなり慎重である。

過去に他の教団や法執行機関の者がスパイとして入信し、教団の転覆を謀った経緯があるためだ。

教団の司祭は、入信者候補に選ばれた者に教団とは関係ない人物を装い、数ヶ月にわたって観察し続ける。候補者に金銭的な支援を申し出たり、友達になってくれと近づいたりして、ちょっとした仕事の依頼をして、候補者の手腕や根性を試すのだ。

このテストに合格した後、司祭は素性を明かし、興味を示した者を入信者と認めて、正式な訓練が始まるのだ。

テストの結果、不適格であった落第者は、地域の司祭たちに通知されるため、同じことが二度くりかえされることはない。

入信者が司祭への最終的な関門として、候補者は大胆な窃盗や詐欺、その他の不正行為をやってのける必要がある。窃盗の訓練を受けていた者が全く畑違いの扇動を指示されることもあり、計画変更に柔軟に対応でき、途中で捕縛されたり命を落とすことなく任務をやり終えたなら、司祭としての完全な地位が認められ、盛大な祝宴が開かれるのである。

教団員

ラナルドの教団員は貴族から最下層民にいたるまで幅広いが、意志の強さや才覚、幸運に恵まれた者たちばかりで構成されている。

教団員はX字か手の指を交差させたシンボルがついたネックレスをかけている。

このX字のネックレスは巷に溢れていて、数え切れないほどの市民が身に付けているが、他教団や魔狩人に見つかると厄介であるし、なにより公然と身に付けるとラナルドの加護が無くなると信じられているため、誰もが人目につかないように着用している。

主な組織

同胞会

商人や仲介人など金銭を取り扱い生計を立てている人々からなる最大組織で、商人ギルドに酷似している。

寄り合いを開いて、互いの利害を調整し、全員にとって利益になるように謀をめぐらせるのだ。

施与者会

自由を愛し、利他精神に富み、世の不正義を正すという強い信念のもとに活動している。

結局は金持ちから金を奪って、恵まれない者たちに施すのだが、虐げられた者たちの窮状を一身に背負い、より大胆な行動に駆り立てられることで、長生きできない者が多い。

一部の狂信的な者たちは、エンパイアの社会制度そのものが悪いため、制度そのものを転覆させてしまおうという野心家もいる。

鉤指衆

ラナルドを盗賊と詭弁の神と位置づけ、本物の盗賊や巾着切り、詐欺師などで構成され、欲しいものを欲しいときに我が物にするという信条で結託し、「仲間は決して裏切らない」「自分の身は自分で守る」という確約のもとで、数人のグループで仕事をする。そして仕事で得たものは全員で分けるのだ。

 

教団技能と教団異能

ラナルド教に属する者は、以下の技能と異能を追加してよい。

(そのキャリアに就いた時点か、修道会に参加した時点か、どちらか早い方で決める)

入信者

修道会不問:〈手先の早業〉

司祭

修道会に属さない場合:〈忍び歩き〉、〈姿隠し〉、《強運》

同胞会:〈値切り〉、〈値踏み〉、〈秘密言語:教団語〉、《交渉力》

施与者会:〈開錠〉、〈魅惑〉、《世間ずれ》、《礼儀作法》

鉤指衆:〈威圧〉、〈賭博〉、〈尾行〉、《気絶打撃》

Follow me!

コメント

  1. […] ラナルド教 […]

  2. […] ラナルド […]

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました