混沌変異と恐怖点

混沌変異

最初の混沌変異の獲得は、破滅への道の第一歩である。

変異の中には隠すことができるものもあり、犠牲者はある程度までは平常の生活を続けられるが、変異はさらなる変異を育むものなのである。
最初は醜い痣や、一本の触手だったものが、徐々に広がっていき、より劇的な変化を引き起こす。
そしてもし、たとえミュータントが病んだ心から暗い衝動に屈せずにすんだとしても、どの道いずれは剣や炎にかかって死ぬか、より悪い場合は奇怪きわまる異形へと変態する宿命にあり、それはすなわち、いずれはケイオス•スポーン(混沌の落とし子)と化してしまう運命からは逃れられないということなのだ。

混沌変異とは、“禍つ神々”からの招待、すなわち肉と軟骨によるメッセージではあるまいかと言う者もいる。
受け手が変化を抱きとめたなら、より華々しい褒賞が次に控えている。
そして、上手くすれば、卑しいミュータントがいつの日か、垂诞の的である「混沌の格印」を得て、栄誉あるディーモン•プリンス(悪魔の皇子)に変化することもあるだろう。

更なる混沌変異の獲得

混沌変異は汚染の種であり、もし育まれれば、更なる混沌変異を引き起こす。
次にモールスリーブが満月の時(最初の混沌変異から3d10日後)に、キャラクタ一は【頑健力】テス卜を行なわねばならず、失敗したなら追加の混沌変異を得てしまう。
テス卜に成功したなら、何かしらの汚染源に新たにさらされない限り、追加の混沌変異を得る危険性はない。
一方、【頑健力】テス卜に失敗して追加の混沌変異を得たキャラクターは、モールスリーブの次の満月の時にもう一度テス卜を行なわなければならず、【頑健力】テス卜に成功す
るまで同じことを続けねばならない。

一人のキャラクターが多数の混沌変異を得る可能性があるのは確かだが、定命の身体が耐えられる汚染の度合いにはおのずと限界がある。
そこで、最初の混沌変異を得た時点で、GMは密かにそのキャラクターが耐えることができる混沌変異の最大数を決定するために、1d10をロールし、当該キャラクターの【頑健力】ボーナスを加えること。
彼が獲得した混沌変異の数が、この限界数を超えたのならば、彼の身体と心は崩壊し、おそましいケイオス•スポーンに成り果てるだろう。

ケイオス・スポーンとは
つまりは、度重なる混沌変異によって肉体や精神をめちゃくちゃにされた「成れの果て」のことである。
歪みと苦痛は永遠に続き、声にならない呻きを上げ続けるケイオス・スポーンは、放っておけばそのまま朽ち果て、抱えきれないほど累積する混沌変異にパンクして弾け飛んでしまう運命だ。
有事の際には混沌軍団の捨て駒として、軍全の最前列に立たされるため、進むも退くも死しか待ち受けていない運命なのだ。

混沌変異と恐怖点

ミュータントが姿を人前でさらす時、目撃者には恐怖と強い嫌悪感が植え付けられる(少なくとも、自分では混沌変異をもたない目撃者なら)。
ミュータン卜は変化すればするほど、他人により激しい恐怖を与えるようになり、終いには、あらゆる人類が正視できないまでになる。
とはいえ、混沌変異には、種類によっては他の変異よりも隠しやすいものもある。
各々の混沌変異には、汚染の不快さの違いを反映するために、「恐怖点」という数値が設定されている。
・1点の恐怖点を持つミュータン卜は、《威圧感》の異能を得る。
・2点の恐怖点を持つミュータン卜は、《険相》の異能を得る。
・5点以上の恐怖点を持つミュータン卜は、《恐怖誘発》の異能を得る。
・10点以上の恐怖点を持つミュータン卜は、《怪奇な顔》 の異能を得る。

恐怖点は累計されるので、キャラクターが「野獣めいた外見」(恐怖点2)を持っているなら、《険相》の異能も持つことになる。
そして、キャラクターが次に得た混沌変異が「燃え立つ身体」(恐怖点3)だったなら、そのキャラクターは合計で5点の恐怖点を持つことになり、《険相》に代わって《恐怖誘発》の異能を得ることになる。

ある場合では、混沌変異の組み合わせによって、個々の混沌変異より恐ろしくなることもあるだろう。
もし、キャラクターが燃え立つ羊の骸骨の頭をしていたのなら、燃え立つ頭だけや、羊の骸骨だけよりも、いくらか余計に心をかき乱すかもしれない。
同様に、特定の混沌変異が組み合わさることで、単にこっけいな結果になるだけということ
も考えられる。
恐怖点は指針であり、混沌変異の相互作用によってGMは恐怖点の合計を1〜3点ほど増やしたり、減らしたり自由に修正すべきである。

 

Follow me!

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました