グリーンスキン

怪力のオークから、へっぽこのスノットリングまで、グリーンスキンは戦うためだけに生きている。
それ以外に彼らがする事はみな、次の戦いへの準備に過ぎない。
腕力と奸智に長けたオーク蛮雄が出現するたびに、蛮雄はできうる限りに部族をかき集め、大軍勢をなしてオールド・ワールドに攻めかけてくる。
それを想像しただけで、猛勇無双のエンパイア戦士さえが不安感に包まれるという。
なにせグリーンスキンの軍勢ときたら、無尽蔵といっても過言ではないからだ。

オーク

コモンオーク サヴェッジオーク ブラックオーク
オークシャーマン オーク・ボアボゥイ ワイルド・ボア

ゴブリン

ゴブリン ナイトゴブリン ナイトゴブリン・フェナティック
ゴブリン・ウルフライダー ジャイアントウルフ ホブゴブリン
スクイッグ スクイッグホッパー スノットリング
ゴブリンシャーマン    

トロール

コモントロール リバートロール ストーントロール
ケイオストロール    

ジャイアント

ジャイアント    

アーミーブックより
ジェレミー・ベトック著

オークもゴブリンも、あらゆる文明社会に災厄と破滅をもたらす者たちである。
彼らは絶え間なく襲撃を繰り返し、戦争と蛮行と荒廃をウォーハンマー世界の隅々にまでもたらしているのだ。
オークとゴブリンの軍勢は何の前触れもなく不意に形作られ、目的も意図も明らかでないまま進軍を続け、全くでたらめで予測不可能な動きを見せる。
もし、破壊をもたらすこの凶悪な緑の大軍勢に対して理解を深めようと望むならば、君はまず、その大部分を形作る化け物たちのことを知らねばなるまい。


オーク
オークたちの体の大きさは、一人ひとりで様々に異なる。
ただ共通の特徴として、全身を包むたいそうな量の筋肉と頑丈な骨格、わずかばかりの脳味噌、人間と似てはいるが遥かに幅がありガッシリとしている毛のない体(しかもその全身が緑色)、分厚い頭蓋骨、突き出したアゴ、牙のような歯などを持つ。
また、出っ張った額の下には、常に不機嫌そうな表情を浮かべた眼が光る。
これは比喻ではなく、実際、オークがいきり立ったときには、この眼が赤く輝くのだ。
彼らの屈強な緑色の皮膚は、歳を取るか、あるいは暮らしている地域の気候などにより、様々な濃さに変わりうる。
一にも二にも、彼らは荒々しく大ざっぱな連中であり、苦痛にも(そして高尚な思考にも)無頓着だ。
オークの単細胞な頭の中にあるのは、自分の求める物のことだけであり、そして彼らの求める物といえば、戦いだけなのである。
手近なところに敵がいなければ、好戦的なオークたちは仲間内で股り合いの喧嘩を始めるだろう。

いざ戦が始まると、彼らは”モブ”と呼ばれる徒党を糾む。
そしてモブの中で一番”デカイ奴”がその頭となって、格下全員を率いて戦場に繰り出すのだ。
モブを率いる頭の座につくには、現在そのモブを率いている頭に勝負を挑んで、打ち負かさねばならない。
この単純明快かつ野蛮な習慣は、オーク社会(……社会という言菜が適切かどうかは不明だ
が)において、実用性と重要性の両面で大きな意味を持つ。
グリーンスキンにとっては力こそが正義であり、戦いを愛してやまない自分たちの中で、一番図体がデカく恐ろしい者が頭となり、残りの者たちが頭に付いて行くことは、ごく当然のことなのである。
何はともあれ、グリーンスキンにとって、大きいことはいいことだ。
体が大きければ敵の頭を派手にぶっ潰すことができるし、それを派手にやってのけるのは、まぎれもない頭の証だからだ。
“デカい奴がエラい”……これは未開の生活様式に退化した野蛮なサヴェッジオークから、全オークの中で最大最強の地位にあるブラックオークに至るまで、あらゆるオークに共通して言える、紛れもない真実なのである。

ゴブリン
ゴブリンはオークのいとこと呼ぶべき種族だが、粗暴ないとことは対照的な特傚を持つ。
身長は小さく、ガリガリに痩せていて、その代わりに俊敏で手先が器用だ。
彼らの肌の色はオークに比べて明るい綠色で、大きな鼻と陰険そうに尖った歯、そしてギラギラ輝くビーズのような目を持っている。
この二つのグリーンスキンを比較すると、オークよりもゴブリンの方が遥かに陰険で、また知性も高い。
オークがしかめっ面を作り粗暴な唸り声でやり取りするのに対し、ゴブリンたちは実にくだらないことを甲高い声でおしゃべりし、聞く者を大いに苛立たせる。
大部分のオークとは異なり、ゴブリンは卑屈で臆病な振る舞いを見せることが多い。
しかしながら、自分たちの側が人数の面で圧倒的優位に立った場合は例外である。
ゴブリンは弱いものイジメを大いに楽しみ、持ち前の残忍さを発撺し、でかい図体のいとこたちに負けず劣らずの勢いで貪欲になるだろう。
悪辣で性根のひん曲がったゴブリンたちは皆、敵の背後から不意打ちしたり、傷を負って弱った敵を攻撃するのが人好きだ。

ゴブリンは自分たちの住む地域に順応し、森の奥深くで大蜘蛛と共生する者たちから、毛深い狼の背に跨がって平原を駆ける者たちまで、様々に異なる文化を持つにいたった。
外見上の違いがきわめて大きいにも関わらず、彼らは全て同じゴブリンというひとつの種族なのだ。
ゴブリンの亜種と呼べる者たちはほんのわずかしかおらず、同族からもはっきりと認められている亜種は、ナイトゴブリンと呼ばれる連中のみである。
最果て山脈の地下を通るトンネルの中であまりにも長い間暮らし続けたためか、ナイトゴブリンたちは太陽光を嫌い、また極めて臆病で狂気に満ちたゴブリンの亜種となってしまったのだ。

ろくでもない“ごった煮”
オークとゴブリンは、しばしば凶暴な怪物たちを迎えた”ごった煮”のような軍勢を形作り、とてつもない規模に膨れ上がる。
まず、最も小型のグリーンスキンであるスノットリングが大勢集まってくるだろう。
トロールは死体(あるいはスノットリングか何か)を目の前に放り役げると、にわかに興味をかき立てられて寄って来るはずだ。
ジャイアントも、手当たり次第奪い放題、暴れ放題にさせてやるという約束を交わすことで、戦場に連れて来れる。
グリーンスキンの大群はこのようにして、誰も予想もできない規模と編成の大軍勢へと変わってゆくのだ。
この大軍勢が押し寄せてくれば、安全な場所などどこにも存在しないのである。

 

Follow me!

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました