・・・続き
●マリクの兄弟とご近所さんたちに酒や料理を振る舞い、ミニパーティを開きながらマリクの帰りを待つワールウインド一行の前に泣きながら足を引きずり帰ってくるマリクの姿が・・・。
【リンダラ】
長視野と夜目でなんとかスラムの住人より先に気付くことは?
【GM】
では、察知のテストよろしく。
【リンダラ】
コロコロ・・・成功。
仲間にそっと耳打ちして状況を伝えます。
【ピョートル】
マズイな・・・。
住民に気付かれぬように裏口からとかこっそり運び込めないかな?
【GM】
勝手口的な裏口がある。
【ウルフガング】
よし、とりあえず男出手3人で勝手口から運び込もう。
【アデルベルト】
運び終わったらリンダラとエリーズも呼ぼう。
【GM】
では、住人達が気付かないか察知のテストをしますね。
食べ物や飲み物に夢中なので、若干のマイナス修正も入れつつ・・・。
コロコロ・・・失敗。
住民は誰一人マリクが自宅に戻ったことに気付きませんでした。
しかし、二人の兄弟たちだけは気付き家に帰ってきます。
【アデルベルト】
では、パーティのどさくさに紛れて、エリーズとリンダラをマリクの家へ呼ぼう。
【GM】
マリクの家へ一行が集りました。
マリクはさすがに自分の体に起きたことが混沌変異で、この先の自分の運命を解っているので、泣いています。
次男ピョートルはそんな泣いている兄貴の心境などお構いなしに、「兄ちゃん足カッコイイ~。どうやったらそんなんできるの?」などと見当違いの質問をぶつけています。
末っ子ハインツは泣いている兄貴につられてなぜか彼も大泣きに泣いています。
【ピョートル】
で、ボウズ。
その脚はどうした?
【マリク】
走ってたらコケて、ひざを擦りむいたから、昼間に田舎者丸出しのカップルから掏ったボロ布を包帯代わりに巻いたんだ。
【ピョートル】
で、その田舎者丸出しのカップルって?
そのカップルから箱を盗んだのでは?
【マリク】
うん。
ちょうど、おっちゃんみたいな感じの人が不釣合いな美人を連れてたから・・・。
【ベルンハルデ】
美人ですって(嬉)
【ピョートル】
おうおうおう!
ガキだと思って優しく質問してやってるのにつけ上がりやがって!
俺だよ!俺!
お前は、俺のスイートハニーが大切にしている箱を盗んだからバチが当たったんだ。
【マリク】
ゴメンよ。おっちゃん。
俺も兄弟食わすのに精一杯だったんだ。
でも、こんな脚じゃ・・・もう真っ当な仕事もスリも出来ないよ。
ゴメンなピョートル、ハインツ・・・(泣)
【アデルベルト】
とにかく一刻も早く布切れを外せよ。
【リンダラ】
布きれが入っていた箱はどうした。
【マリク】
あるよ。
といってリンダラに差し出す。
【GM】
いままで、この箱について詳しく調べたPCがいなかったので、ここで初めて発表しますが、この木製の箱はいわゆる「聖遺物入れ」といって普通に店で売られているものと同じです・・・見た目は!
違うところは、箱の内側が鉛の板で隙間なく覆われているので、木製の箱感覚で手に取るとずっしり重いことが解ります。
【リンダラ】
げげっ!
放射性物質的な何かということか?
【ベルンハルデ】
首から提げていましたが、どうりで肩が凝ると・・・。
【エリーズ】
そんなこと言ってる場合じゃないズラ!
早く布切れを箱にしまうズラ!
【アデルベルト】
おおっ、もっともな意見。
で、だれが?
【ピョートル】
おい、マリク。
布切れをこの箱に返しなさい。
そしたら、おじさんたちが君の脚をなんとか考えよう。
【GM】
マリクは布を解き、内側が鉛板で覆われた聖遺物入れに布きれをかえすのでした。
【リンダラ】
バタム!
蓋をしっかり閉めて、ほら返すよベルンハルデ嬢。
【ベルンハルデ】
ありがとうございます。
しかし、今度は少年が心配ですね。
【ウルフガング】
初級キャリアに「理容外科医」っていうのがいたろ?
こういう時の為のキャリアなんだ。
あとは、シャリアの司祭を探して奇跡で治してもらうか・・・。
【GM】
では、みなさん。
〈常識〉エンパイアでテストしてください。
この街出身のピョートルさんは+20%で。
【ピョートル】
そうだよ。
俺はこの街出身だから田舎者丸出しって・・・コロコロ・・・成功。
【GM】
一人でも成功すれば、エンパイアで混沌に汚染された者への一般的な対処法がわかります。
1)シャリアの司祭に奇跡を依頼する。
2)理容外科医に汚染部位を切断・切除してもらう。
3)放置
4)森など人目の付かない場所に匿う。
5)見世物小屋に売り飛ばす
6)シグマー神殿に報告し、浄化してもらう。
1)は貴族や金持ちたちが順番待ちしている状態で、一般市民が今からお願いしても順番が来たころにはミュータント化しているということが良くあります。
旅のシャリア司祭に運良く出会って対処してもらうなどの偶然要素に頼る他ないでしょう。
2)は最も一般的で最もスピーディーな解決策です。
ただしマリクの場合、義足になることは必至ですし、マリクが治療費と義足代金を持っているかという疑問が残ります。
3)進行しない、しかも目立たない混沌変異はしばしば放置されます。
指が一本多いとか。後頭部に2つめの口があるが、髪の毛で隠れる等。
4)こうやって匿われた人々が森に現れるミュータントとして冒険者を襲うこともしばしばです。
5)完全ミュータント化して殺されるまでの短い期間、食いっぱぐれはしないでしょう。
6)浄化とは、汚染者の死を意味します。
マリクをシグマー派に報告すれば、あっという間に魔狩人の銃口がマリクの眉間につき立てられるでしょう。
【アデルベルト】
船長として、決定する!
マリクを理容外科医に連れて行って手術後、船員としてワールウインド号で働いてもらう。
手術代は出世払いということで、俺が立て替えておこう。
下の兄弟も見習いとして一緒に引き取る。
【一同】
おおっ!
カッコイイぞ。この野郎。
【GM】
では、理容外科医に頼むという選択肢でいいかな?
【アデルベルト】
なるべく腕のいい理容外科医を探したいものだ。
【ウルフガング】
幸い、アルトドルフという大都市だから腕のいい理容外科医はいるだろう。
【エリーズ】
なるべく上手な医者を探す為に手分けして聞き込みするズラ!
●世間話テストの結果、最近アルトドルフに開業したばかりの理容外科医がいるらしく、彼がなかなかの腕だと言う噂を突きとめる。
その店の名は・・・「バーバー・マスカット」
一抹の不安を覚えつつワールウインド一行はここに行くことを決めたのであった。
・・・続く。
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