灰色の魔力の風を扱う灰色の魔術師(グレイ・ウィザード)は、本物と見まがう幻影を編み出し、敵を欺く。
《秘術魔法体系:影》を持っているなら、3つの呪文リス卜から1つを選ばないといけない。
基本呪文 | 秘法呪文 | 主要呪文 |
影のマント | 見る者次第 | 見る者次第 |
ドッペルゲンガー | 移り行く容貌 | ドッペルゲンガー |
狼狽 | 記憶消去 | 記憶消去 |
偽行為 | 無注目 | 影馬 |
暗闇の棺布 | 影馬 | 偽行為 |
不可視の埋葬布 | 影炎上 | 絞め殺し |
おぞましい怪相 | 死の影 | 不可視の埋葬布 |
影のナイフ | 絞め殺し | ごまかしの死 |
幻影 | ごまかしの死 | 影のナイフ |
世界混乱 | 影化 | 幻影 |
影のマント(Shadowcloak)
発動値:5
発動時間:半アクション
具材:木炭1本(+1)
術者は影に身をつつむみ、見つかりにくくなる。
そのため、術者の【魔力点】と同数の分数にわたって〈姿隠し〉の技能テス卜に+20%のポーナスが得られる。
見る者次第(Eye of the Beholder)
発動値:6
発動時間:半アクション
具材:価値の無いものに見せる場合は、モンスタ一の目玉(+1)。価値のあるものに見せる場合は、何か「最高」の情巧度のアイテム(+1)
術者は荷重点が75以下のアイテムを、価値が無いものか、価値があるものか、どちらか決めた方に見せることができる。
価値の無いアイテムは、性質によって錆びていたり、腐っていたり、壊れているように見える。
価値のあるアイテムは、高品質であったり、派手であったり、工夫がこらされているように見える。
外見がどうであれ実際的な働きには影響を与えない。
価值が無いように見える通常の剣の切れ味は衰えないし、 上質に見える曲がった矢は真っ直ぐ飛ばない。
この呪文がかかった上で品物を鑑定して本来の性質を見破るには鑑定する側に-20%のペナルティが課される。
この呪文の効果は【魔力点】と同数の時間数にわたって持続する。
移り行く容貌(Mutable Visage)
発動値:7
発動時間:半アクション
具材:良質の化粧品1つまみ
目標をより魅力的にしたり、醜悪にすることができる。
しかし、どちらにおいても社交の場において人目を引くものである。
これは【協調力】に+10%ボーナスか、-10%ペナルティか、選んだ方を与え、術者の【魔力点】に等しい時間数にわたって持続する。
同意していない目標は【意志力】テス卜に成功することにより、この呪文の影響を回避できる。
この呪文を自分自身にかけることもできる。
この呪文は、接触呪文である。
ドッペルゲンガー(Doppelganger)
発動値:7
発動時間:1全アクション+1半アクション
具材:君がなりきろうとする種族の者の髪の毛ひと房(+1)
術者は、身長10フイ一卜未満で生きている他の人間型生物の種族の外見的特徵を(衣服や鎧なども含めて)、術者の【魔力点】の10倍と同数の分数にわたって帯びることができる。
ただし、この呪文で変えられるのは外見だけて、声までは変えられない。
たとえばオークそっくりの姿になることはできるが、ゴブリン語を話せないなら、せいぜいロをつぐんでおくことだ。
変身した術者がおかしな振る舞いをした場合、それを見た者は【知力】テス卜を行なえ、成功したなら幻覚に隠された正体を発見するだろう。
君がこの呪文で特定の個体に化けようとするのなら、扮装を完全なものにするために〈魔風交信〉テス卜が必要になる。
テス卜に失敗したなら、その種族の誰でもない一般的な特徴を帯びるのみである。
記憶消去(Mindhole)
発動値:8
発動時間:半アクション
具材:忘却させる人物の爪の欠片(+1)
48ヤード(24マス)以内の1人のキャラクターに、術者の存在を完全に忘れさせることができる。
目標が【意志力】対抗テス卜に失敗すれば、術者がいた知識と記博は拭い去られる。
その者は、それ以降のことであれば通常どおり術者の存在に気がつき思い出すことができる。
狼狽(Bewilder)
発動値:8
発動時間:半アクション
具材:エール酒のひと飛沫(+1)
24ヤード(12マス)以内にいるいずれかのキャラクターかクリーチャー1体に対して発動する。
対象者は【意志力】テス卜に失敗したなら、術者の【魔力点】と同数のラウンドにわたって狼狽する。
狼狽したキャラクターはd100をロールして以下の表から何をしでかすのかを決めねばならない。
狼狽中の行為
ロール | 行動 | 説明 |
01〜20 | 混乱する | 君は各ラウンドに、1回の半アクションしか行なえなくなる。 |
21〜40 | 徘徊する | 君は、GMがランダムに決めた方向にむけて走行する。 |
41〜60 | 攻撃! | 敵味方を問わず、もっとも近くにいるキャラクターに全力で攻撃をかける。最寄のキャラクターが手の届かない場所にいるのなら、君は可及的速やかに接近し、接近戦攻撃をしかけねばならない(可能であれば、「突進攻撃」を試みること)。 |
61〜80 | 何もしない | 君は、なんらアクションを行なえず、「回避」すらできない。 |
81〜00 | 身体を丸める | 君は、「無防備状態」にあると見なされる。 |
無注目(Take No Heed)
発動値:9
発動時間:半アクション
具材:特定できない物1つまみ(+】)
存在感を消しその場にまるで術者がいなかったかのようになる。術者のことを充分に見ている筈の者でも、術者に注意を払うことはないし、去った後でも何も思い出さない。
たとえ術者に気がついていても、術者に話しかけるためには、近づこうとしたり、話しかけようとする者は【意志力】対抗テス卜に成功しなくてはならない。
テストに成功して、近づいたり、話しかけた者でも、術者との会話中にふと注意がそれた場合は再度【意志力】対抗テストを行う。
術者が去った後に何か特別なことを思い出すためには【意志力】テス卜(今度は対抗テス卜ではない)を行わなくてはならない。
この呪文の特性は、警戒しようとしている者たちに邪魔されたり、警戒されたりしないことと、君の事を覚ええさせないことである。
彼らは、この状況を注意散漫だったことや、誤った記憶をもって記録するだろう。
この呪文は、術者の【魔力点】と同等の分数にわたって持続する。
影馬(Shadow steed)
発動値:11
発動時間:全アクション
具材:旅を重ねた馬の蹄の欠片(+2)
暗黒の影のような馬を召喚できる。
この馬は、術者本人か術者が指名した人物1人と最低限の馬具しか乗せられず、停止させるか、次の日の出まで音も立てずにもの凄い速度で移動する。
この馬は、通常の乗用馬の能力値と同じだが、〈姿隠し〉の技能(使用の際には+ 30%のポーナスを得る)と〈方角案内〉の技能を持っている。
そして、影馬は最高速度でも疲労せずに旅することができ、そのため通常の乗用馬よりも1.5倍の速度で事実上疾走することが可能である。
呪文の効果がきれるとどこかの影に溶け込むなどしてこの馬は消える。
術者の代わりに他人を運ぶ対象に指名することもできる。
偽行動(Cloak Activity)
発動値:12
発動時間:半アクション
具材:術者が描いた架空の行動のスケッチ(+2)
この呪文は、全く別の行為をするように見せかけながら、任意の行動をとることができる。
術者の居場所は、現在地点から離れて見せることはできないが、行為は実際とは全く異なるように見せられる。
たとえば、読書に没頭しているように見せなから、実際には誰かの顔を殴りつけられる。
君によるアクションが、誰かに影響を与えるものであれば、目標となった者は【知力】テス卜に成功しなければ幻覚を見抜けない。
この呪文は、1d10ラウンドにわたって持続する。
発動に成功したなら、呪文発動アクション自体もなかったのように偽装される。
影炎上(Burning Shadows)
発動値:14
発動時間:全アクション
具材 :日陰で育てられた黒蓮の毒一服分(+2)
術者は18ヤード(9マス)以内の、松明以上の光源による影の上にいるどんな敵たちにも、その影を燃え上がらせてダメージ値3の命中を与える。
目標は光源から照らされた明かりを遮る何らかの物体によって生じるはっきりした影の中にいなければならない。
単に建造物は内に影を生じているとは見なさない(GMが最終的な判断者である)。
暗闇の棺布(Pall of Darkness)
発動値:15
発動時間:半アクション
具材:イモリの両眼(+2)
48ヤード(24マス)以内のどこかに、視界を遮る渦巻く暗間を出現させて、術者の【魔力点】と同数のラウンドにわたってそれを維持できる。
大型テンプし一卜で表現する。
影響を受けた者は、《夜目》があったとしても何も見ることができない。
影響を受けた者は自身のターン開始時に【意志力】テス卜に成功しない限り、各ラウンドに1回の半アクションしか行なえない。
死の影(Shadow of Death)
発動値:15
発動時間:全アクション
具材:ワイ卜のローブを切り裂いた布切れ(+2)
幻彩の力によって、術者自身を死ぬほど恐ろしく見せることができる。
そのため君は、1分間(6ラウンド)にわたって「恐怖」を誘発する。
絞め殺し(Throttling)
発動値:13
発動時間:全アクション
具材:人を絞め殺したことがあるガロット(首絞めの道具)(+2)
12ヤード(6マス)以内の目標に漆黒の闇でできたロープを投げて窒息させられる。
この呪文抵抗するために相手は【頑健力】テス卜を行い、失敗すればダメージを受ける。
失敗した相手はダメージ値1の命中を受ける(鎧無視、【頑健+】は有効)。
ダメージはラウンド毎に+1点ずつ加算されていく。
また、術者は効果を引き伸ばすために半アクションを消費する(その間は他の呪文は唱えられない)。
一度【頑健力】テストに失敗した相手は、抵抗するための【頑健力】テストを再度行うチャンスはない。
逃れるためには、術者が呪文を止めるか、術者の集中を妨害する以外にない。
不可視の埋葬布(Shroud of Invisibility)
発動値:17
発動時間:全アクション
具材:クモの細い糸で紡がれた経帷子(+2)
術者は魔法に身をつつみ、1d10ラウンドにわたって視界から消えることができる。
不可視状態にある間は、射擊系呪文を含めたいかなる遠隔攻擊の目標にもならない。
また、術者が接近戦攻撃を行なう際には【武器技術度】+20%のボ一ナスが得られる。
術者から4ヤード(2 マス)以内にいる者は、 誰であれ「困難」 (-20%)の〈察知〉テス卜に成功することで、視覚以外の何らかの手段で術者の存在を感知できる。
〈察知〉テス卜が成功だった場合、術者を攻擊できるが、その際【武器技術度】or【射擊技術度】-30%のペナルティが課せられる。
この呪文を、自分以外に対してかけることはできない。
ごまかしの死(Mockery of Death)
発動値:18
発動時間:全アクション
具材:1年以上埋まっていた遗体の埋葬布(+2)
術者は誰かを外見も検査の結果もまるで死んでいるようにすることができる。
その者は、周りの音や声を聞いたり、匂いを嗅いだり、もし目が開いているのならば見たりできるが、呪文の効果中は身体を一切動かすことができない。
死体のようではあるが、空気などその他の生命維持に欠かせないものは呪文前同様に必要なままである。
この状態は、術者が止めるか【魔力点】と同数の日数が経過するまで持続する。
同意していない目標は【意志力】テス卜に成功すればこの呪文に抵抗できる。
この呪文は、接触呪文である。
おぞましい怪相(Dread Aspect)
発動値:21
発動時間:半アクション
具材:ワイ卜のローブを切り裂いた布切れ(+3)
術者は紛れもない死を体現する悪夢のクリーチャーのような外観になることができる。
そのため、君は1分間(6ラウンド)にわたって「恐慌」を誘発する。
影のナイフ(Shadow Knives)
発動値:22
発動時間:半アクション
具材:冷間鍛鉄されたナイフ(+3)
【魔力点】と同じ本数の影のナイフを呼び出して、48ヤード(24マス)以内にいる1つないし複数の目標に対して投げつけられる。
この呪文は、ダメージ値3の射撃系呪文である。
また、ナイフは影に根さした存在であるために、魔法を帯びていない鎧は、ダメージを減少する役には立たない。
影化(Substance of Shadow)
発動値:22
発動時間:全アクション
具材:最高級のビロードを完全な円形に切り抜いたもの(+3)
完全に影の下にいる一人のキャラクターか、200荷重点以内の物品を1つ選ぶ。
呪文の対象は、次第に見えなくなり、物音も発しなくなる。
また、部分的に実体がなくなる(他人が物理的に影響を与えられない)。
この呪文の影響下にあるキャラクターを攻擊することはできず、押すことも、拾い上げることも(そして躓くことさえも)できない。
しかし、対象は通常どおり物理的に影響を与えることができる。
影響を受けたキャラクターは、歩き回り攻擊することもでき、影響を受けたロープで物を吊るすこともできるし、影響を受けた魔術師は呪文を唱えることも可能である。
この呪文の効果は一瞬でも目標が隠れていた影が途切れると途端に終了するが、それさえなければ無制限に影と同化できる。
目標は光源から照らされた明かりを遮る何らかの物体によって生じたはっきりした影の中にいなければならない。
建造物は内に影を生じているとは見なさない(GMが最終的な判断者である)。
この呪文は、接触呪文であり、自分自身にかけることができる。
幻影(Illusion)
発動値:24
発動時間:1全アクション+1半アクション
具材:水晶製のプリズム(+3)
48ヤード(24マス)以内の任意の地点に幻覚を作りだせる。
それは見た目も、音も、匂いも、ほとんど現実そのままである。
大型テンプレー卜で表現する。
君はその範囲内を、およそどんなものにでも見せられる。
この幻覚は、君の【魔力点】と同数のラウンドにわたって持続するが、それ以後も毎ラウンド【意志力】テス卜に成功し続ける限り、幻覚は持続する。
君は幻覚を維持するために、毎ラウンド1回の半アクションを費やさねばならない。
また、その期間中に他の呪文を発動することはできず、発動したなら瞬時に幻覚は消え失せる。
この幻覚を目にした者は、偽物だと疑う理由があるなら【知力】テストを行ない、成功したなら幻覚に隠された真実の有様を見れる。
幻覚による効果の詳細はGMの判断に任されており、GMは常識に従ってこれを裁定すること。
世界混乱(Universal Gonfusion)
発動値:27
発動時間:半アクション
具材:キメラの両眼(+3)
これは、『狼狽』をより強力にした呪文であり、複数の目標に影響を与える。
大型テンプレー卜で表現する。
影響を受けた者は【意志力】テス卜に失敗したなら『狼狽』呪文の影響をこうむる。
コメント
[…] 影の魔法体系 […]
[…] 傷を与えないが、目標となった相手は【頑健力】テストに成功しない限り、1d10時間に渡り『狼狽』呪文(秘術魔法:影の魔法体系)をかけられたように狼狽する。以降この恩賞を授かる時に […]
[…] 服用者は1d10時間に渡り、「狼狽」呪文をかけられたように狼狽する。 […]