喜びと苦痛の神スラーネッシュの呪文は、彼のねじくれた喜びと病的なまでの熱情が入り混じったものである。
それらの呪文は精神に働きかけて偽りの感覚を引き起し、犠牲者を口にするのもおぞましい堕落へと導くものである。
基本呪文リスト | 秘法呪文リスト | 主要呪文リスト |
恍惚 | 鋭い舌鋒 | 恍惚 |
拷問光景 | 混沌の恩恵 | 鋭い舌鋒 |
霊験の息吹 | 下位悪魔召還 | 霊験の息吹 |
焼けつく血液 | 欲望のマスク | 欲望のマスク |
痛みを快感に | 混沌の誘惑 | 痛みを快感に |
破壊の魔の手 | スラーネッシュの舞踏 | スラーネッシュの舞踏 |
混沌の接触 | 肉塊の呪い | 黄金の本流 |
黄金の本流 | 悪魔団召還 | 肉の人形 |
肉の人形 | 苦痛の言葉 | 肉塊の呪い |
腐敗の帳 | 淫魔 | 淫魔 |
恍惚:Acquiescence
発動値:6
発動時間:半アクション
具材:スラーネッシュの聖印(+1)
術者の堕落した手が触れることによって、生き物一体を、術者の【魔力点】と同数のラウンドにわたって、喜びに満ちた幸福感で満たすことができる。
毎ラウンド、犠牲者が何か行動を起こそうとする時には、【意志力】テストを行なわなければならず、失敗したなら、そのラウンドは愚かしく笑うだけで一切の行動ができない。
犠牲者は続けて3回の【意志力】テストに成功すると「恍惚」の効果から開放される。
「恍惚」は接触呪文である。
鋭い舌鋒:Cutting Wit
発動値:7
発動時間:半アクション
具材:細かくすりつぶした薔薇の花弁(+1)
術者は、淫らな形で獲物の体内に潜り込もうとする長く身悶えする舌を作り出すことができる。
術者はこの舌で12ヤード(6マス)以内の敵を攻撃することができる。
これは射撃系呪文である。
舌による攻撃は純粋な苦悶の波動を敵に送り込み、防具が無効なダメージ値3の命中を与える。
「鋭い舌鋒」は術者の【魔力点】と同数のラウンド持続し、君は半アクションでこの攻撃を行なうことができる。
拷問光景:Vision of Torment
発動値:7
発動時間:半アクション
具材:小さなマスク(+1)
術者は、24ヤード(12マス)以内にいる1人のキャラクターに、地獄めいた光景を垣間見させる。
相手は【意志力】テストを行なわねばならず、失敗したなら、1ラウンドにわたって気絶状態となる。
その気絶状態から回復したなら、再度【意志力】テストを行ない、失敗したなら【狂気点】1点を獲得してしまう。
混沌の恩恵:Boon of Chaos
発動値:9
発動時間:全アクション
具材:混沌の神1柱のシンボルが刻まれた魔よけ(+1)
術者は、混沌の邪悪な神に助力を頼むことができる。
君は、1分間(6ラウンド)にわたって、【武器技術度】、【頑健力】、【意志力】、【協調力】のいずれかに、+10%のボーナスが得られる。
霊験の息吹:Breath of Inspiration
発動値:11
発動時間:半アクション
具材:一定置のアーモンドリキュール(+2)
術者は、隣接した生き物の顔や耳に香り立つ風の流れを吹きかけることによって、その生き物自身の能力や技能による栄光に満ちたとビジョンで満たす。
だが、同時に魂を汚し、羞恥心でも満たす。
「霊験の息吹」によって、対象は1回限り任意の能力値や技能テストで、術者の【魔力点】×10%のボーナスを得る。
このボーナスは術者の【魔力点】×日数以内に使用しなければならない。
下位悪魔召喚:Summon Lesser Daemon
発動値:12
発動時間:2全アクション
具材:人間型生物のもぎたての心臓(+2)
術者は、レッサー・ディーモンを1体召喚し12ヤード(6マス)以内の何物にも占められていない場所に出現させられる。
ディーモンは、1d10分間が経過すると消滅する。
もし、術者がこの呪文を特定の禍つ神々の魔法体系で修得したのならば、その混沌の神に適したレッサー・ディーモンを召喚する。
焼けつく血液:Burning Blood
発動値:13
発動時間:半アクション
具材:ディーモンの血液をつめた小瓶(+2)
術者は、まるで酸のようにひりつく血液を、24ヤード(12マス)以内にいる目標に、口から吐きかけることができる。
目標となった相手は、君の【魔力点】×4ダメージ値の命中を受ける。
これは射撃系呪文である。
欲望のマスク:Mask of Desire
発動値:14
発動時間:全アクション
具材:売春婦の舌(+2)
術者が触れた生き物1体は、皮膚に渦巻くピンク色のしみが現れ強い喜びに興奮を顕にする。
「欲望のマスク」は幾つかの効果をもたらす。
まず、即座に食べ過ぎや飲みすぎ、睡眠不足などによる体調不良から回復する。
次に、外見上の傷や虐待、疲労の痕跡が消失する。
ただし、これは本当に癒されるわけではない。
そして最後に、術者の【魔力点】と同数の時間、【協調力】に+ 10%のボーナスを得る。
痛みを快感に:From Pain, Pleasure
発動値:16
発動時間:半アクション
具材:恋人達から滴り落ちた汗1滴(+2)
術者は、12ヤード(6マス)以内の生き物1体の感覚を捻じ曲げ狂わせることができる。
犠牲者は【意志力】テストに成功すると呪文に抵抗することができる。
失敗した場合、犠牲者は術者の【魔力点】×1分間、受ける痛みを悦びに、悦びを苦痛に感
じるようになる。
加えて、戦闘ラウンドにおいて、犠牲者がダメージを受けるか敵に与えた場合、続く1ラウンドの間、犠牲者の【武器技術度】と【頑健力】は+10%のボーナスを得る。
混沌の誘惑:Lure of Chaos
発動値:16
発動時間:全アクション
具材:冒洗された聖印(+2)
術者は、24ヤード(12マス)以内にいる1人のキャラクターを魅了し、君の意思に従わせられる。
相手は【意志力】テストを行ない、失敗したなら、次のターンにとるアクションは君が決めてよい。
自殺させると見なされる命令に対してキャラクターは、追加の【意志力】テストを行なえる。
なおアンデッドに対しては、「混沌の誘惑」は無効である。
破壊の魔の手:Dark Hand of Destruction
発動値:17
発動時間:全アクション
具材:絞首刑になった人物の片手(+2)
術者は片手を、暗黒の魔術による後光でつつむことができる。
その手は、「貫通」の武器特質と、ダメージ値7をもつ魔法の武器と見なされ、その手による攻撃では、【武器技術度】に+10%のボーナスが得られる。
この呪文は、君の【魔力点」と同数のラウンドにわたって持統する。
しかし、それ以後も【意志力】テストに成功しつづけるかぎり、有効状態を継続できる。
スラーネッシュの舞踏:Pavane of Slaanesh
発動値:18
発動時間:全アクション
具材:一杯のワイン(+2)
術者を中心として、24ヤード(12マス)以内のすべての生き物は、「手強い」 (-10%)【意志力】テストに成功しないと、術者の【魔力点】×1分間、エーテルを介して聞こえてくるスラーネッシュの旋律にあわせて立ったまま淫らに踊り出してしまう。
踊っている間、それらの生き物はそれ以外、一切の行動を行なうことはできず、無防備状態と見なされる。
攻撃を受けた場合、「スラーネッシュの舞踏」の効果は即座に失われる。
「スラーネッシュの舞踏」の副次的効果として、毎ラウンド踊っている犠牲者は「困難」(-20%)な【意志力】テストに成功しないと、聞こえてくる旋律によって【狂気点】を1~2点(D10の出目が1~9なら1点、0なら2点)獲得してしまう。
混沌の接触:Touch of Chaos
発動値:20
発動時間:半アクション
具材:ビーストマンの角(+2)
術者は、誰か1人に手を触れることで、生の混沌エネルギーを注入できる。
相手は【意志力】テストを行なわねばならず、失敗したなら突然変異を遂げてしまう。
その場合、目標は1種類の混沌変異を得る(D1000混沌変異表)。
混沌変異は数秒のうちに発生し、効果は永続的である。
この影響をこうむった相手は【意志力】テストを行なわねばならず、失敗したなら、あまりに突然の忌まわしい変化のせいで、1ラウンドにわたって「気絶状態」となる。
これは接触呪文である。
アンデッドに対しては「混沌の接触」は無効である。
黄金の奔流:Golden Torrent
発動値:21
発動時間:半アクション
具材:尿1オンス(+3)
術者の手のひらから黄色く輝く光の奔流がほとばしり放たれる。
術者は24ヤード(12マス)以内で視線の通る単一の目標を狙うことができる。
犠牲者は精神を麻痺させる愉悦感で満たされ、毎ラウンド何か行動を起こそうとする場合、【意志力】テストを行なわなければならない。
失敗すると犠牲者は立ち尽くしたままニタニタと笑い、そのラウンドのすべての行動を失
う。
犠牲者は続けて3回の【意志力】テストに成功すると「黄金の奔流」の効果から開放される。
肉の人形:Flesh Puppet
発動値:22
発動時間:半アクション
具材:操り人形1体(+3)
術者は、別の生き物の支配権を握り、自らの操り人形とすることができる。
犠牲者は「手強い」 (-10%)【意志力】テストに失敗すると、術者の支配下に入り、瞳の色が術者の瞳の色と同じに変化する。
また犠牲者は興奮し、何かを熱望するかのように頰を紅潮させ、激しく汗を流すようになる。
支配下にある間、犠牲者は術者の精神的な命令に従わなければならず、術者がもし仲間を攻撃しろと命令したとしても、それを実行しなければならない。
完全に支配している間、術者は犠牲者の口を介して喋ることもできる。
術者は【魔力点】×1時間、支配を持続させることができるが、常に対象を視界内に捉え、毎ラウンド支配を継続させるために半アクションを費やさねばならない。
それが実行されなかった場合、呪文効果は即座に失われてしまう。
犠牲者は暴力的な支配によって、呪文が終了した時に、【意志力】テストを行ない、失敗すると【狂気点】2点を獲得する。
犠牲者は自殺的な命令に対しては、再度【意志力】テストを行なう事ができ、成功すると呪文効果は即座に終了する。
腐敗の帳:Veil of Corruption
発動値:24
発動時間:全アクション
具材:ケイオス・チャンピオンの刃(+3)
術者は、36ヤード(18マス)以内の任意の地点に腐敗した悪臭のある雲を発生させられる。
大型テンプレー卜を用いてこれを表現する。
影響を受けた者は【意志力】テストを行ない、失敗したなら【頑健力】ボーナスにも鎧にも関わらずに、【耐久力】を1点失う。
これにより負傷したキャラクターは、 以後毎ラウンド【意志力】テストを行ない、 成功するまでは、【耐久力】を1点ずつ失い続ける。
【耐久力】を2点以上を失った者はさらに【頑健力】テストを行なわねばならず、失敗したな
ら突然変異を遂げ、1種類1つの混沌変異を得る。
アンデッドは混沌変異を得ないが、この呪文のその他の影響は受ける。
肉塊の呪い:Fleshy Curse
発動値:25
発動時間:半アクション
具材:大きく成長して一塊にされた、生きたクモ144匹(+3)
術者は、24ヤード(12マス)以内の単体のクリーチャーに、制御できない恐るべき過剰発育を促すことができる。
対象は「困難」(-20%)の【意志力】テストに成功すると呪文に抵抗できる。
この呪文を唱えてから毎ラウンド、以下の表で1d10をロールし、そのラウンドの効果を決定すること。
ロール | そのラウンドの効果 |
1~3 | 犠牲者は肥大し、腱や筋肉は肉体を突き破りランダムな方向へ2ヤード(1マス)噴出する。 そこにいたすべての生き物は【敏捷力】テストに失敗すると、肉の残骸の下に埋没してしまう。 それ以降、毎ラウンド「手強い」 (-10%)【敏捷力】テストを行ない、成功すると抜け出すことができる。 1分以上埋没していると「窒息」の危険が発生する。 |
4~6 | 触手がランダムな方向に1d10×2ヤード(1d10マス)飛び出る。 触手が通過した場所にいたものはすべて【敏捷力】テストに失敗するとダメージ値3の命中を受ける。 |
7~8 | このターンは何事も起こらない |
9~0 | 犠牲者と肥大した肉塊はランダムな方向に1d10マス(×2ヤード)移動する。 |
「肉塊の呪い」の効果は永続的なものである。
犠牲者の成長は「解呪」されるか、犠牲者が死亡するまで継続する。
「肉塊の呪い」のすベての効果は「解呪」されることによってすべて消失する。
呪文の効果持続中、犠牲者は無防備状態と見なされ、一切行動できない。
悪魔団召還:Summon Daemon Pack
発動値:25
発動時間:2全アクション
具材:人間型生物6体のもぎたての心臓(+3)
術者は、【魔力点】と同数のレッサー・ディーモンを召喚できる。
レッサー・ディーモンたちは、君から12ヤード(6マス)以内の何物にも占められていない地点に登場し、1d10分間が経過すると消滅する。
もし、君がこの呪文を特定の禍つ神々の魔法体系で修得したのならば、その混沌の神に適したレッサー・ディーモンを召喚する。
苦痛の言葉:Word of Pain
発動値:27
発動時間:半アクション
具材:ディーモンの血液(+3)
術者は、混沌の神の禁じられた呼称を口にする。
たんに言葉で告げるだけだが、それだけで君のまわりにいる者どもは信じがたい苦痛に見舞われる。
大型テンプレートを、術者を中心にして配置する。
影響を受けた者は、ダメージ値8 (鎧は無視するが、【頑健力】ボーナスは有効)をこうむるばかりか、【意志力】テストも行なわねばならず、失敗したなら1ラウンドにわたって無防備状態となる。
術者は自分自身の「苦痛の言葉」の影響を受けない。
淫魔:Succubus
発動値:28
発動時間:3全アクション
具材:生娘の舌(+3)
呪文発動が完了すると、術者の霊魂は、昏睡状態となった肉体から自由になり、エーテルの中へと漂い出てゆく。
術者は、もはや肉体的に現実世界に影響を与えることはできないが、嗅覚や味覚、視覚、聴覚、感覚は保持したままである。
術者は、この状態では完全に不可視状態であり、魔法の武器以外では傷付けられることはない。
しかし術者は自然法則を超越できるわけではなく、空を飛んだり、壁を通り抜けたりといった、通常、自身が行なうことのできない行為を行なうことはできないのである。
また、この状態では呪文発動を行なうことはできない。
「淫魔」の効果は、【魔力点】×2時間にわたって持続する。
呪文が効果を失うまでに、自分自身の肉体に戻らなければならず、それができなかった場合、術者の意識は呪文終了と同時に、急激に肉体へと引き戻され、「困難」(-20%)な【意志力】テストに成功しないと、【狂気点】を1点獲得してしまう。
術者は、この呪文を自分自身以外にはかけることはできない。
「淫魔」は、「魂投射」の呪文に似ているが、明確に異なる特性を持っている。
術者は、この状態でも現実の肉体と接触することができるのである。
スラーネッシュの力によって、対象は術者の接触を感じることはできるが、姿を見たり、聞いたり、臭いを嗅いだりする事はできない。
対象を傷付けることはできず、ただ興奮させることしかできない。
術者が対象を愛撫している間、対象は1時間ごとに【頑健力】テストと【意志力】テストを行なわなければならない。
【頑健力】テストに失敗すると、肉体的にじらされることによって、対象は1d10点の【耐久力】を失ってしまう。
また、【意志力】テストに失敗すると、激しい快楽によって、対象は【狂気点】を1点獲得してしまう。
快感を受けている間も、対象は少し奇妙に感じながら、通常通り行動することができる。
コメント
[…] スラーネッシュの魔法体系 […]