2018-01

遺跡荒らしが墓荒らしと異なるのは、死体そのものではなく、墓所で見つかる価値ある品々に興味を示す点だ。 近年のオールドワールドでは、墓に価値ある副葬品を収めることは、極めて稀だが、高価な財宝の埋まった古代墓地は数多い。 遺跡荒らしは、そうした...

行政庁のために金銭を集めるのは報われない仕事だ。 人里離れた未開地でそれをしろというのは、死刑宣告にも等しい。 料金番は路傍の一軒家に住み、通りがかる旅行者から金を徴収する。 集めた金は道路の維持補修に使われるが、だからといって職務に忠実な...

犯罪者たちの地下組織では、腕っぷしと根性の悪さは大いに喜ばれる美徳であるが、それをもっとも明確に体現するキャリアが、チンピラである。 用心棒代が支払われるとき、扇動家が汚職を暴こうと詰め寄った時、敵同士が互いに一線を越えてしまったときが、チ...

エンパイアには多くの善良な働き者が暮らし、盗賊たちはその稼ぎを少しでも多く搾り取ろうと躍起になっている。 大抵の盗賊は何でも屋で、換金に結びつく機会には見境なしに飛びつく。 専門的な盗賊には、ゆすり、横領犯、誘拐犯、スリ、牛泥棒がある。 都...

オールド・ワールドの海路や陸路をつうじたほとんどの商取引には、税金が課せられる。 帝国直属ないし地方管轄の収税吏はや、小領主にくわえて、うでっぷしのある者なら、物品の輸送に対していかようにも課税できるからだ。 法定の税金だけでもひどいという...

エンパイアのあらゆる州や都市国家は自前の軍隊を持ち、訓練や装備の費用も独自でまかなっている。 そうした地方軍があつまって帝国軍を構成するのだが、民兵隊や傭兵隊の応援を受けることもしばしばだ。 兵士は、常勤で有給のキャリア軍人で、通常は小作農...

荷役人足は、船荷をきちんと積んだり、荷解きをする訓練を受けた専門的な港湾労働者たちである。 船荷をきちんと積まないと、バランスを崩したりひっくり返ったりしかねなく、その危ない荷物は不注意な者を押しつぶしかねない。 そのため、舟に積荷すること...

奴隷がいなければスケイブンの社会は崩壊する。 これらの惨めで哀れな者たちは地下帝国の主要共同体の奴隷区で、"ワープストーンのチップによって売買される。 買われて新たな場所にやって来たならそこでは終わることのない重労働や苦痛が待ち受けている。...

スカルド詩人は知識の守護者であり、ノーシャの歴史の年代史家である。 半ば大道芸人にして半ば戦士であるこの者たちは、その知恵と知識に対して高い敬意を受けている。 "王"は皆、自分の側近の中にスカルド詩人を抱えており、それはほとんどのヤルルも同...

混沌(ケイオス)やグリーンスキンの軍勢は、数世紀に渡って最果て山脈に襲撃をつづけ、ドワーフ確保地の多くを蹂躙してきた。 ドワーフたちは、残された要塞都市群を守るために、地下深くでの戦闘に特化したエリート兵士達を養成してきた。 それが盾砕きで...