死霊術

死霊術の魔法体系

死霊術の魔法体系は、死に関する魔法であり、紫水晶の魔術との違いは、自然の理法に反することだ。
死霊術は、ダハールの操作に基づくもので、自然の定めに反して寿命を延長し、死を克服する行為を包む。
死霊術師(ネクロマンサー)は儀式魔術を多用するが、最も忌み嫌われる彼らの所業も、やはり儀式魔術に分類されるものだ。
彼らは世間から非難されているため、隠れて魔術を執り行う。
死霊術師は常時、司祭や聖堂騎士、魔狩人の手が一歩及ばない場所に逃れていなけれ
ばならないのだ。
死霊術は、エンパイアでは厳しく禁じられており、そのかどで捕らえられた者は、一切の慈悲は期待できない。

アンデッドの召喚に関して
死霊術には、アンデッドの召喚に関する呪文が幾つかある。
“蠢く死体”は、術者の支配下におかねばならず、さもないと体内から魔法が消散して、そのアンデッドは単なる屍骸に戻ってしまう。
死霊術師は、アンデッドの配下たちから48ヤード(24マス)以内にとどまり、支配を継続しなければならない。
1人の死霊術師が支配できるアンデッドの数は、【知力】と同数までであり、どの時点でもこれを上回ってはならない。
アンデッドは基本的に精神をもたず、容易な命令しか与えられない(進め、守れ、攻撃せよ、など)。

2種類の死霊術
基本ルールブックに収録されている死霊術は、死霊術を研究するエンパイア学者たちの知識の上での呪文の種類で、死霊術の魔法体系のほんの基本でしかない。

一方、「ナガッシュの伝承」の欄にある死霊術は、エンパイアのはるか南方の砂漠の国である死者の国(The Land of the Dead)で本場の死霊術を学んだ者か、ヴァンパイアから学んだ者、もしくは、ヴァンパイア本人でければ修得は大変困難だろう。

ナガッシュの伝承 死霊術
血の泉 死の形相
蘇生 蘇生
夜通しの追跡 生命強壮
ナガッシュの凝視 塵の手
地獄からの活力 ヴァンヘルの呼び声
アンデッドの支配 アンデッドの支配
枯らしの波動 死者の肉体
死者の覚醒 死者の覚醒
覚醒の呪文 覚醒の呪文
不毛の大地 アンデッド追放

死の形相:Face of Death
発動値:6
発動時間:全アクション
具材:髑髏(+1)
術者は自分の顔を、横目で睨む髑髏――ほかならぬ死の象徴のように見せられる。
そのため、術者は1分間(6R)にわたって、「恐怖」を誘発する。

血の泉:Fountains of Blood
発動値:6
発動時間:半アクション
具材:蛭(ヒル)一匹(+1)
術者から12ヤード(6マス)内のすべての生き物が出血し始める。
術者の【魔力点】に等しい分数の間、鼻血や古傷などからおびただしい出血がおこり、【耐久力】の5%(最低でも1点)のダメージを負う。
―吸血鬼用スペシャルルール―
この呪文は吸血鬼には特に便利だ。
拘束などで身動きできない状況の人間(餌)に対して、血流の増加を吸血鬼なら簡単に行うことができる。
吸血鬼は、発動ロールの際に3d10を振り、任意の2つを選ぶことができる。
発動に成功したなら血の泉の特殊能力の効果を倍増し、被害者は2倍の10%(最低でも1点)の【耐久力】を失う。
一方、吸血鬼は、3つのダイスの合計値分の【耐久力】を回復できる。

蘇生:Re-Animate
発動値:8
発動時間:死骸1体あたり1回の半アクション
具材:墓からの採取した塵(+1)
術者は死者を蘇生させることで【魔力点】と同等数のスケルトンやゾンビを作り出せる。
術者から12ヤード(6マス)以内の真新しい死体はゾンビになり、歳月にさらされた亡骸はスケルトンになる。

生命強壮:Invigorating Vitae
発動値:11
発動時間:1全アクション+1半アクション
具材:吸血こうもりの歯列(+2)
術者は、屍骸の血をすすることで、自分の傷を治療できる。
屍骸は新しいものでなくてはならない(殺されてから1時間以内)。
呪文発動に成功したなら、君は1d10【耐久力】のダメージを回復できる。

夜通しの追跡:Ride Through the Night
発動値:11
発動時間:全アクション
具材:アラビィ産の馬歯(+2)
術者の12ヤード(6マス)以内の最大5人までの騎乗する馬はダハールの力によって疲れ知らずになる。
日暮れから次の日の出まで、疲れることなく走り続け、対象の馬は1点の【移動力】ボーナスを得る。
―スペシャルルール(GM選択)―
この呪文は吸血鬼が誰かを捕まえるときによく使用される。
効果時間内は《エーテル状態》の異能を得るため、馬はもちろん、乗馬しているライダーや同乗者及びその荷物は、森の木々をすり抜け、町の壁すらも関係なく目標に向かって一直線に追跡できる。

塵の手:Hand of Dust
発動値:13
発動時間:半アクション
具材:殺された人物の片手(+2)
術者は手で触れることにより、生きている敵手の肉体を破壊でき、それにより【頑健力】ボーナスや鎧に関わらずに、1d10点のダメージを負わせられる。
アンデッドに対して、『塵の手』は無効である。
これは接触呪文である。

ナガッシュの凝視:Gaze of Nagash
発動値:12
発動時間:半アクション
具材:眼窩から引き抜かれた死霊術師の眼球(+2)
術者の目からダハールを纏った光線が放たれて、24ヤード(12マス)以内の敵を直撃する。
ダメージ値3のこの光線は目を逸らさない限り、術者の【魔力点】と同数のラウンドにわたって命中し続ける。
その威力は、肉は黒く焦げてはがれ落ち、完全にその下に白い骨を明らかにするほどだ。
【魔力点】と同数のターン以内なら、半アクションを固定することで、ダメージを与え続けることができる。

ヴァンへルの呼び声:Call of Vanhel
発動値:15
発動時間:全アクション
見材:小さな銀製の卜ランペット(+ 2)
術者は、配下のアンデッドに活力を吹きこめる。
そのため、1d10体のスケルトンやワイトやゾンビが、それぞれのターンではなくても、ただちに1回の移動か通常攻撃アクションを行なえる。
これはフリー•アクションと見なされるため、アンデッドがこのラウンドに行なえるアクションの数にはカウントされない。

地獄からの活力:Hellish Vigour
発動値:15
発動時間:全アクション
具材:戦士の指の骨(+2)
術者は悪意に満ちた力で24ヤード(12マス)以内の全てのアンデッドに【魔力点】に等しい分数の間、ダハールの力を注入する。
影響を受けたアンデッドたちは動きが素早くなり、失敗した攻撃ロールをもう1度やり直しすことができる。

アンデッドの支配:Control Undead
発動値:17
発動時間:半アクション
具材:冒涜された棺桶の木片(+2)
アンデッド1体を術者の意志に従わせられる。
術者から24ヤード(12マス)以内のバンシー、レイス、スピリットを目標にできる。
目標は【意志力】テストに失敗すると24時間、術者の支配下となる。

死者の肉体:Corpse Flesh
発動値:19
発動時間:全アクション
具材:ワイ卜の肉片ひときれ(+2)
術者の皮膚は1分間(6ラウンド)にわたって死者の肉のように硬化する。
その間、術者が受けたクリティカルヒットのクリティカル値が、術者の【魔力点】と同じ数だけ滅少する。

枯らしの波動:Withering Wave
発動値:21
発動時間:全アクション
具材:塵に帰したヴァンパイアの粉5摘まみ(+3)
術者から18ヤード(9マス)以内にいる術者の【魔力点】と同数の生き物は、術者が手を振ることで瞬時に肌は枯れ、血は乾き、骨は粉砕され生命力を奪うような壊滅的な波動を受ける。
術者が指名した任意の対象は、【頑健力】ボーナスとアーマーポイントを無視した1d10点のダメージを受ける。

死者の覚醒:Raise the Dead
発動値:22
発動時間:2フルアクション
具材:ミイラから採取した塵(+3)
蘇生の呪文と効果は同じだが、2d10体のスケルトンかゾンビを作り出せる。

覚醒の呪文:Spell of Awakening
発動値:24
発動時間:2全アクション
具材:人間の血液で急冷された鉄の輪(+3)
蘇生と同じ効果だが、ゾンビやスケルトンではなくワイトを目醒めさせる。
術者から12ヤード(6マス)以内の上級キャリアの死体が一瞬でワイトとして覚醒する。

アンデッド追放:Banish Undead
発動値:26
発動時間:全アクション
具材:小瓶に詰めた聖水(+ 3) 
術者は48ヤード(24マス)以内に、アンデッドのエネルギーを吸引する魔法の渦巻きを作りだす。
大型テンプレートを用いて表現する。
影響を受けたアンデッドはダメージ値5の命中を受ける。
ただしスケルトンかゾンビであれば、即座に破壊される。

不毛の大地:Blight
発動値:27
発動時間:2全アクション
具材:肉食性植物の種(+3)
術者を中心に直径1マイルの地域から命を吸う。
植物は枯れ、動物は病に冒され、水は毒になり、土が埃や灰に変わる。
動物は本能的にこの土地を避け、ゴーストが寄り付き風評被害が蔓延する。
このエリアでは、ダハールが充満しているため死霊術師が呪文を発動する際に発動ロールを有利にするため、ダイスを1つ追加することができる。
キュアブライトスペルを持ったジェイドマジスターによって浄化されない限り、植物は育たず、土地は回復しない。

 

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