ティーンチ:Tzeentch

歪みを作りし者、運命の支配者、偉大なる陰謀家、運命の傀儡師
ティーンチは”魔法の師”であり、”力のささやき”であり、”歪みの王”でもある。
王者の威厳をそなえたおぞそましいティーンチは、自己の領域から魔法や運命の糸を手繰り、未来や過去のもつれを占うことで、世界を望むがままに操作しようとする。
混沌の神々の中で誰よりも物惜しみしないのがティーンチであり、希求するあらゆる者に恵みをもたらすが、その代償は恐ろしく大きい。
ティーンチは虚言や言い訳の支配者であり、玉座の背後に潜む影の実力者であり、裏切りを引き起こす闍の取引や契約を支配する者だ。
ティーンチは、混沌魔術の最大の源泉であり、多くの信者は黒魔導師や、オカルト主義者だ。
ティーンチに背を向けた者ですらが、彼を魔法の主要な源泉と見ているのだ。
ティーンチは、ばかでかい図体にひょろ長い手足のはえた人間に似た姿に描かれる。
ティーンチには頭というものがなく、顔は直接胸に埋め込まれている。
左右の肩からは捻じくれた自在に曲がる”角”が一対伸びており、いずれも先端は奇怪な顔面になっている。
ティーンチが何か話すたびに、左右の顔が賛意と反論をささやくために、紛らわしい上に気に触ることはなはだしく発言を聞き取ることも難しくしている。
とはいえ、ティーンチは変化の具象であるからして、望むままにあらゆる形態をとることができ、仮に姿を目撃したとしても、細部まで説明することは難しい。
混沌の領域におけるティーンチの領域は、流動的で変わりやすく、時空がまるで熱せらた蝋であるかのように、伸びたり変形したりしているのだ。
ティーンチの真の目的を推し量ることは難しい。
仮に世界の支配をもくろんでいるのだとしても、やりロがどうみても遠まわしだ。
またティーンチは、他人を手駒としておのれの計画を進めるやり方を好むようだ。
ティーンチは、扱いかねるほど強力なパワーで定命者を祝福し、腐敗させることに喜びを感じる。
とりわけ、魔導師や司祭といった、魔法を使える者に対しては。
一方、魔法の才能を持たない者に対しては、ディーンチは秘密の知識や、ライバルを蹴落とす方法といったものを餌にする。
ナーグルを顕著な例外として、ティーンチは他の混沌の神々を変転しやすい勢力とみており、ある程度放置して差し支えないと考えている。
しかしナーグルは、”歪みの王”の目標に立ちはだかるよどんだ勢力なのだ。
よって、ティーンチの信者団はしばしばナーグルの一党と事を構える。

性格

ティーンチとは恐るべき魔法の神だとあまねく認識されている。
あらゆる魔法使いにくわえて、自己の力を個人的な目的に利用しようとする者は、ティーンチと関わりをもつ。
ティーンチは、誰から呼びかけられようとも頓着しない。
相手がファウス卜的な契約を結ぼうとする者であり、その者の意志と魂とひきかえに、魔法の力や洞察を得ようとするのである限りは。

制約

ティーンチの従者たちは変異しやすく予測が難しいため、理解することは困難を極める。
しかしながら、ティーンチが一貫して信者たちに要求する事項も存在する。
・ この世で絶えないものは変化だけだ。変化に歯向えば、ティーンチは激怒すると心得よ。
・魔法は変化の最大の力であり、機会あるごとにその技法を研究せよ。
・ある土地とそこの住民に混沌をもたらすことは、変化を引き起こすことに他ならない。法と秩序の基礎は、時と場所を選ばずに打倒しなければならない。
・ いつでも、古いやり方を放棄して、新しい方法を採用せよ。

ティーンチの恩賞

ロール 恩賞 ロール 恩賞
01~06 ティーンチの面相 55~58 ティーンチの魔道
07~15 ロード・オヴ・チェンジの面相 59~62 使い魔
16~22 ホラーの面相 63~69
23~27 恍惚の複製物 70~77 歪みを作られし者
28~33 ティーンチの手 78~84 嘲りの凝視
34~39 魔焔の腕 85~93 主の烙印:ティーンチ神
40~44 魔法の下賜 94~97 ディーモンの名前
45~50 ティーンチの応報 98~00 変異の祝福
51~54 混血    

ティーンチの混沌変異

ロール 混沌変異 ロール 混沌変異
01 追加の眼 46~47 狂気
02 白子 48~49 悪の妖術師
03~04 動物めいた両脚 50 知の巨人
05 くちばし 51 メカ人間
06~08 野獣めいた外見 52 人魚
09 鳥の脚 53 深夜の肌
10 奇怪な肌色 54 腕複合
11 火吹き 55 頭部複合
12 燃え立つ身体 56 増殖
13 悪魔の蹄 57 部分的過剰発育
14 合体 58 毒のある牙
15 単眼症 59 巻きつく尻尾
16 取り外し可能な四肢 60 ディーモン擬態化
17 不安定な存在 61 脆弱なチビ
18 電撃の接触 62~63 四足獣/二足獣
19 デカ頭 64 顔面再配置
20~21 余分な四肢 65~66 鱗のある肌
22 余分な関節 67 短足
23 余分な手足の指 68 縮小
24 余分な口 69 突き出た鼻
25 余分な耳 70 霊魂破壊
26 余分な鼻 71 奇怪な声色
27~28 眼柄(カニ目) 72 奇怪な歩み
29 血への恐怖 73~74 尻尾
30~31 羽毛 75 念動力
32 毛皮 76 瞬間移動
33 顔面人 77 一時的な消失
34~35 畏怖すべき風貌 78 象の鼻
36 一本足 79~81 ターンスキン
37 催眠の凝視 82 上下逆さま
38 一般人への擬態 83 歩く巨顔
39 大耳 84~85 ねじくれた心
40 浮遊 86~87 人獣化
41 四肢欠如 88
42 四肢入れ替え 89~90 動物学的変異
43 長い両脚 91~92 中程度の容貌毀損
44 長い首 93~00 d1000混沌変異表でロール
45 長い鼻    

ティーンチ教団

希望。
人はそれを危険なものだとは考えないだろう。
なぜなら人々にもっと努力したい、多くのことをよくしたい、非常に困難かもしれないが生きて行きたい、と思わせるものこそ希望だからである。
しかし、希望とはまた、変化への欲望でもある。
すでに存在しているものを作り直したいという意思である。
希望は物事の秩序を蝕む。
それは破滅の道へと下り落ちる妄想である。
ティーンチは自分の従僕たちに大きな力を与える。
至極平凡な定命なる者が“歪みを作りし者”の祝福を受けて大きな力を持つ魔術師になることができる。
しかしそれらの恩恵は恐ろしい代価を要求するかもしれない。
彼の信徒たちは変異と堕落によって変化してしまった、歪んだグロテスクな存在となるからである。

シンボル

その理由は明白であるが、ティ一ンチの手先たちは公衆の面前では決してそのシンボルを見せたりしない——その代わり彼らは青色やピンク色、暗褐色、紫色の鮮やかな衣装やローブを身にまとい、理解しがたい組み合わせによって毎日衣装を変える。
紫色の染料に金をかければ、これによって彼らは一目で互いを識別することができるのである。
正式な儀式においては、彼らはけばけばしい模様入りのローブを身にまとい、自分たちの主人の狂気を讚えるのである。

教団

“禍つ神々”に帰依する全ての混沌教団のなかでも、ティーンチの手先が最強であると思われている。
スラーネッシュの信徒たちは自分勝手で自己満足のみを求める頽廃的な者たちであるし、ナーグルの手先は病と死を広め、コーンの信徒たちは暴力を推し進めるが、ティーンチの諸教団はエンパイアと人間社会を自分たちのイメージで作り直すという、明確な行動計画を持っている。
彼らは人間社会の転覆とその他のあらゆる宗教的ないし魔法的組織の打倒を任されている。
彼らの目的は自身の権利も脅かしてしまうが、彼らがそれを成し遂げるために用いる手段はさらに恐るべきものである。
ティーンチ教徒たちは他の”禍つ神々”とも躊躇うことなく手を組む。
もしもスラーネッシュ教団が彼らの利益により役に立ちそうならば、彼らはそれを創り出す。
この混沌教徒たちは公爵の宮廷から魔法大学校まで、政府のあらゆるレベルに侵食して
いる。
彼らは同時にシグマー教やウルリック教、またはシャリア教の司祭であるかもしれない。
幅広く広まった彼らは密偵や情報屋たちの広いネットワークを通して接触を取り続けている。
ティーンチを信仰する者たちも同様に不穏な存在である。
全ての混沌教団はミュータントたちを分かち合っており、これらの集団の指導者たちはその献身的な奉仕を讚える名誉の証として何らかの混沌変異やそれ以外のものを帯びている。ティーンチは最も卑しくてむかむかとするミュータントたち全てを惹きつける。
“歪みを作りし者”のパワーと力を讚えるミュータントたちによって構成される。
幸いなことに、これらの罪深き集団は隠れ谷や深き森に追いやられ、辺境をうろついている。
ティーンチの諸教団は9の倍数の人数になる傾向がある。
なぜなら“9”はこの汚らわしい神の聖数だからである。
他の”禍つ神々”の諸教団はより判りやすく、より広まっていると思われているが、ティーンチの諸教団は最大の人数を誇つている。
それは大部分において、彼らがかなり多くの他の組織を操っているからである。

【ティーンチの教団】銀の車輪会:The Silver Wheel

ティーンチの教団員は、多くの場合魔法使いで、噂によれば、ほとんどの魔法学府にティーンチ信徒による極秘の秘密結社があるのだという。
銀の車輪会は、それよりはいささか控えめな組織だ。
会員は似非魔術師や、狡猾な男女、村の魔女などで、エンパイアの内外のいかなる小作農にとっても馴染みの深い面々である。
教団員のほとんどは、自分たちが実際に仕えている相手が誰なのかもよく分からずにいる。
こうした似非魔術師は、ギルドや魔法学府のように公式な組織は一切持たないが、それでもお互いに連絡を取り合うことは有益だと考えている。
各々が、近隣の村にも魔術師がいることは知っており、ことによると、伝書鳩で文通を続けたり、時には直に会って呪文やポーションの調整方法を交換しているのかもしれない。
たいていの選帝侯領では、領内の似非魔術師たちの年次集会が催され、前述の内容がより大規模に行なわれている。
年次集会の主催者や、参加する魔術師の多くは、エンパイア全域を見渡しても最大級の規模と曖昧模糊さを併せ持つ混沌教団のひとつの会員である。
あらゆる魔法が根源的に混沌に汚染されているわけで、銀の車輪会の目的は、そうした混沌の勢力を、徐々にではあっても確実に強めることにある。
ポーションの効力を強めるためにごく微量のワープストーン(変異石)を添加したり、おまじないの文句に一言二言の暗黒語を織り込んだり、護符に刻まれた複雑な意匠のなかに混沌の印形を埋め込んだりといった行為は、いずれも、そうした教団員が目標を遂げるために行なうことだ。
似非魔術師のなかでも、根っから経験第一主義の連中は、新たな技法はとにかく歓迎し、由来をあれこれ詮索したりはしないものだ。

 

 

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