・・・続き。
【ピョートル】
いろいろな情報は集ったが、まずは神殿だ。
【ウルフガング】(ピョートル)
まずは、報酬を貰って財布を暖めねぇと身の振り方も決まりゃしねぇ。
【カーン】
ウルフガングってそんなキャラだったっけ?
【ピョートル】
旅の第一目的であるベルンハルデ嬢のだな・・・
【リンダラ】
わかった、わかった。
早いとこ本懐を遂げさせてやろう。
【エリーズ】
でも、どっかの町で一度フラレてるズラ。
【アデルベルト】
船舶ってのは、中古とかないのかね~。
【GM】
次のことで頭がいっぱいの人が二人いますけど・・・どっちから優先しますか?
【リンダラ】
神殿だろうな。
金がないと船舶もなにもないから。
【GM】
はい、マリエンブルグのシグマー神殿はすぐに分かります。
街の規模の割には小さめの教会といった感じでしょうか。
マリエンブルグはその貿易による沢贅な資金力により、独自に自治権を獲得している為、アルトドルフなんかの都市と比べて、シグマーの勢力が地味です。
そしてシグマーだけでなく他の宗派の教会や神殿もまんべんなくあり、いろんな文化圏の物がごった煮になっている感じでしょうか?
人種も、エルフやハーフリング、ドワーフ、人間の比率が他の町や村に比べて比較にならないほど多様化しており、貿易の街だけに見たこともない人種の人も普通にすれ違っています。
物品においても、珍しい輸入品や怪しい骨董品など田舎者・・・冒険者には珍しいものがいろいろと目に付きます。
で、肝心の神殿では入り口にスキンヘッドに屈強な体躯の神官戦士が門番をしています。
【ピョートル】
たのーもーう!
フーゴ司祭を訪ねて参った。
【神官戦士】
ギロリ!(一瞥)
・・・・・・無視。
【ベルンハルデ】
あの・・・この、”遺物”をフーゴ司祭に届けにきました。
【神官戦士】
これは、これは。
旅の女人。お疲れでしょう。
どうぞ、中に入って入って。
ご一緒のエルフの方と田舎娘さんも。
【エリーズ】
私だけなんかトゲがあるズラ。
【アデルベルト】
男は無視か。
【カーン】
性格の悪そうな神官野郎だ。
そんなだから、他の街よりシグマー神殿が小せぇんだよ。
【ウルフガング】(ピョートル)
きっと、アソコも小せぇんだぜ!
【神官戦士】
何か言いましたかな?
【ピョートル】
こら!
ダメじゃないか皆。
神官さんは日夜、我々市民のために身体を張ってだな混沌から脅威を防いでくださっている。
そんな、小さいとか言っちゃだめだ。
・・・実は我々も同行しているものなのですが。
【神官戦士】
しょうがないな。
我々の存在意義を理解していればいいのだ。
で、要件はなんだ。
【ベルンハルデ】
この”遺物”をフーゴ司祭に届けに。
【神官戦士】
フーゴ司祭との面識もしくは、アポイントは?
【ベルンハルデ】
ありません。
話せば長くなるのですが・・・よろしいでしょうか?
【神官戦士】
お聞きしましょう。
【ベルンハルデ】
私の旅の理由は”混沌の嵐”でシグマー司祭の婚約者と死別したところからはじまりました。
タラベックランドのリースクという街で商店主(中産階級)の娘として暮らしていましたが、父の勧めでシグマー司祭のフォルナート様と婚約をすることとなりました。
しかし、街に不吉な軍団が攻めてくるということで、父をはじめフォルナート様も防衛戦に出て戦死なさいました。
幸運なことにフォルナート様の最後に立ち会うことが出来たのですが、死に際にフォルナート様はこの聖遺物(粗末な聖遺物入れに入ったボロ布)を私に託しました。
マリエンブルグのフーゴというシグマー司祭様に届けて欲しいと。
あっ、最後には愛していたと・・・ポッ(赤面)。
その後、街は魔物に汚され家族は皆殺にされました。
生き残ったのは、うちの畑で小作農をしていたミハエルだけでした。
ミハエルも息子さんを兵隊にとられ、奥様も魔物に殺され、すっかり落ち込んでいたときに私のワガママを叶えてくれるためにマリエンブルグまで同行してくれることになりました。
そのミハエルも今は・・・。
何としてもこの聖遺物(イコン)をマリエンブルグに届けなければなりませんでした。
そしてやっと、この方々のお力添えあってたどりつくことができたのです。
どうか、フーゴ司祭に会わせていただけないでしょうか?
【神官戦士】
そうですか・・・その華奢な身体にフォルナート司祭の想いを背負い、はるばるマリエンブルグの地まで。
ご苦労さまでした。
いけ好かない野郎もいるようですが、ベルンハルデさんの思いに免じてご案内いたしましょう。
・・・続く
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