・・・続き
【GM】
宿屋はごくありきたりな一階が酒場になったタイプの宿屋だ。
おや?あの隅のテーブルでは、マリク、ピョートル(小)、ハインツの三人が今後の身の振り方について話をしていますよ。
【エリーズ】
なんかラジオ番組でこんなのあったズラ。
【マリク】
オレは決めた!
このマリエンブルグで義手や義足を作る仕事をする!
さっき、街を歩いていたら戦争で家や家族を失っただけではなく、身体の一部を失っている人が多い。
オレみたいなヤツは結構いるもんだと思ったね。
【ピョートル(小)】
でも兄ちゃん、この街は大きいからギルドとかへの加入とかいろいろ面倒なことも多いよ。
【マリク】
そうだな。
オレは自分の義足を闘いの武器になるまでに魔改造したから、加工技術には自信がある。
よし、そういった面倒な手続きや交渉はピョートル。
おまえがやれ。
おまえが、ハインツを連れて大人相手に情で訴えるんだ。
大人に可愛がられるのは船の上でも実証済みだからな。
【ピョートル(小)】
え~っ。
【マリク】
ハインツは学校に通え。
そこで、商人に必要な経済学と計算を学ぶんだ。
義足屋の帳簿係りがおまえの仕事だ。
【ハインツ】
学校・・・★
うん。頑張る。
【ピョートル】
なんてしっかりしたガキ共だ。
【リンダラ】
身体の不自由な人のためという建前と、ギルドへの面倒な交渉をどう乗り切ってどう金儲けするかのビジョンがしっかりできている・・・。
【エリーズ】
しかも、マリクはエールをあおっている。
【カーン】
この三兄弟はおそらく大丈夫だな。
自分たちで上手くやっていけそうだ。
【ウルフガング】(ピョートル)
まず手始めに、私の左腕をサイコガンに・・・
【アデルベルト】
チンケなスリだったマリクも成長したもんだ。
【GM】
マリク三兄弟はこんな感じで、身の振り方考えてますけど、肝心の大人たちは?
【カーン】
ノープランですけどなにか?
【ウルフガング】(ピョートル)
冒険者って、ビジョンが見えてないマダオだから冒険者なんじゃないの?
【GM】
WHの場合はキャリアがあって、それを極めたりとか、さらにキャリアアップを狙うために何するとか・・・あるじゃん。
SWじゃないんだから。
【アデルベルト】
オレは、海に出たい。
船長を目指すんだ。
もし、何も決まってないなら一緒に航海をする仲間を募りたい。
皆、一緒に来ないか?2,880gcを持って。
【リンダラ】
つまるとこ、船ほしいけど金が足りないんだろ?
素直について来て下さいと言えばいいものを。
どうせこの後、森に帰るでもなし・・・ついていってやるよ。
【エリーズ】
私も故郷に帰ろうかと思ったけど、故郷が”オストマルクの防壁に囲まれた街”なので、まずもって、故郷は混沌によって壊滅しているズラ。
手紙の返事も、一度も返って来ないし・・・。
【アデルベルト】
えーっ。
そのキャラにそんな哀しい影があったの?
わかった。真相を確かめるために鉤爪湾経由で航海しながらオストマルクを目指そう。
【カーン】
そうだな。
灰色の学府の魔法使いとしては、もう少し経験が必要だ。
航海についていくのもいい経験か。
【アデルベルト】
よし、決定だ。
カーンも同行だな。
で、ピョートルとウルフガングは?
【ウルフガング】(ピョートル)
本当の中の人から預かったメモでは・・・・魔剣と共に武者修行の旅にでると・・・すまん、私にはなすべきことがある。
この魔剣もまだ覚醒させられておらん。
己を鍛えるため単身、武者修行に出ようと思う。
我々に因縁があるならば、またどこかで会えるはずだ・・・その前に左腕をサイコガンに魔改造・・・
【GM】
了解。
【ピョートル】
待て待て、アデルベルト私の返答はしばらく時間をくれ。
【アデルベルト】
ああ、わかった。
で、GM。
8,640gcで中古の船舶売ってない?
【リンダラ】
あっという間に四人分・・・いや、三人分の報酬じゃないか?
なぜだ!
【アデルベルト】
3,000gc位は運転資金と備品購入に。
【カーン】
さすがはマリクを見込んで連れてきたヤツだ。
【エリーズ】
マリクの成長ぶりはアデルベルトが原因だったズラ。
【ピョートル】
ちょっと席を外しませんか?
ベルンハルデ嬢。
【ベルンハルデ】
はい。
【GM】
では、宿屋の裏手とかでいいですか?
移動して、久しぶりに二人きりになります。
【ピョートル】
覚えているかい?アルトドルフで君が言ったこと。
【ベルンハルデ】
マリエンブルグで目的を果たせれば、過去を振り切って新しい一歩を踏み出すといった事ですね。
【ピョートル】
そうだ。
この旅が終わってからの君の考えを聞いておきたい。
そしてできれば、私と一緒に・・・一緒に・・・ついて来てほしい。
【ベルンハルデ】
そのお言葉はとても嬉しいですし、ピョートルさんのお気持ちも察しておりました。
しかし、私とピョートルさんでは住む世界が違うと思うのです。
自分勝手を承知でお話ししますが、私は故郷や家族・・・婚約者までも戦争で失った身。
戦いが常につきまとうピョートルさんのような冒険者の方々との生活は、また愛した人が戦いでいなくなってしまうかもと考えると耐えられません。
できることなら、田舎の静かな湖のほとりでひっそりと暮らしていきたいと思っています。
【ピョートル】
わかりました。
しかし、たとえ田舎といえど、このエンパイアには無数の悪が蠢いています。
貴女を守りたいという気持ちに揺らぎはない。
たとえ武器を棄てて、農作業に勤しんだとしても、貴女に危機が迫れば私はためらいなく武器を手にするでしょう。
三日後の神殿に行った帰りにもう一度、お互いの意志を確認しませんか?
【ベルンハルデ】
はい。
【GM】
とまあ、ベルンハルデの返事はこんな感じです。
【ピョートル】
よし、GMはやく時間を進めてくれ!
【GM】
では、一晩進めましょう。
朝デス。
【アデルベルト】
誰よりも早起きしてます。
っていうかむしろ寝てないです。
船舶を下見にいくのが楽しみで楽しみで。
【リンダラ】
子供か。
【カーン】
わかるよその気持ち。
車買うときのあの感じだろ?
男の子ならみんなそうだよな。
【GM】
では、港の方に船舶専門に商売してるところがあるからそこ行ってみよう。
ちなみに、港の辺では連日幽霊騒ぎが起こってるっていう情報も忘れるな!
・・・続く。
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