タールとリア教:Taal and Rihya

信仰の中心地:タール緑髪の森、タラブヘイム

教団の首長:「ニアフ」―タールの大司祭、「カトリネリア」―リアの大司祭

主な祝祭日:芽吹き(春分)、生育の終わり(秋分)、動かぬ太陽(夏至)、天地動かず(冬至)

著名な聖典:『太古の森の儀』、『新緑の書』、『夏の小径の書』

一般的なシンボル

・タール

枝角、鹿の頭蓋骨、石斧

・リア

小麦の束、弓と矢、投げ矢、花束

戒律

・タールの子らは食べ物や獲物をありがたくいただくこと。それらは授かり物であり、崇め敬わねばならない。

・動物1匹か穀物を月に一度、月のない晩にタールとリアに捧げねばむならない。

・あらゆる聖職者が毎年七日間を文明から離れ、自然に親しみ採取したものを糧として過ごさねばならない。聖職者各人がこれを行う時期は、地域の高位聖職者によって決められる。

・金属を身にまとってはならぬ。代わりに、汝に近しい動物の毛皮を身につけよ。

・おのが力と生来の技に誇りを持て。銃器など科学の産物は遠ざけよ。

 

教団概要

タールとリアへの信仰は、オールドワールドで最も古くからあり、太古の人々が雷や潮の満ち干きに説明をつけようと自然発生し発達したものである。

タールとリアを信仰する者たちは、自給自足の生活を好み、単身もしくはごく少人数で行動する。教団は僻地の土地や孤絶した村落などでは強い影響力を有する。彼らは植物や動物の知識が豊富で、農民や猟師から歓迎される。

また、若者の成人の儀式や祈祷や祝祭を執り行うことで村落での存在意義を示し、四季の移り変わりの節目ごとに活躍の場がある。

他教団のように政治や権力闘争には一切興味がないが、オールドワールド全体の意思決定に関与しないというわけではない。人間の生活に制限を与えることが他の教団の考え方と相容れないだけだ。

 

教条

自然は神聖なもので、四季の移ろい、食物連鎖、自然の威力や崇高さへの畏怖を大切にしている。

自然の営みの中における生と死に敬意を示し、自然に委ねる生活を送れば祝福に包まれながらモールの王の国に旅立てると信じている。

自然の流れではない死(殺人、戦争)に対しては教条を守るためにも徹底的に抵抗するだろう。

 

入信

入信者候補(子供)は司祭と対になって、自然の中で生活する術を身に付ける。

成人(思春期を迎えた)入信者候補は、原野で生き抜く能力、狩の腕前、自然への親しみの強さを試される。

入信の際は、司祭に連れられて原野の神秘やタールの叡智を学びに赴く。その先では「早まり」という過酷な儀式が行われ生き延びた者だけが入信できる。

「早まり」の儀式の内容は極秘であり、入信者たちが口に出していならないが、強いアルコールと幻覚性の薬草やキノコの影響下で過酷な発汗小屋(サウナ)に入り、時間を過ごすことが儀式だと噂されている。

 

教団員

教団員は、祝祭や儀式の場では灰色や褐色、緑色のローブをまとうが、日常の服のままで儀式を執り行うことも珍しくない。

また、教団員は髪の毛や髭に木の葉や枝、蔓などを編みこんで飾りを付けたり、花や小麦の束を髪飾りとして多用する。

その他、アクセサリーとして骨やねじれた小枝、未加工の宝石など自然由来のアクセサリーを好んで身に付ける。

タールの教団員は、大地の世話役として基本的には狩猟や漁、採取などで自給自足行っているが、家畜を飼ったり、小さな畑で作物を育てる者もいる。

リアの教団員は、村などの共同体に溶け込み、出産、治療、作物の栽培について人々の手助けをしている。

 

主な組織

自然を愛するタールとリア教にも長い歴史故ら考え方の違いが生まれ、分派が存在する。

しかし、いずれも他教団のように論争を引き起こしたり、対立したりはしない。

考え方が違えは、荷物をまとめてもっと奥深い原野へと離れていくだけだ。

 

タール親族会

ほぼ男性ばかりで構成された最大派閥で、身近で分りやすい形の男らしさを体言する者たちである。大自然の脅威と対等に渡り合う男は強く雄大で、仲間意識が強く”男同士の秘密”と自然界の神秘を守る責任を有する。

タール親族会の男たちはサウナ小屋の中で幻覚性の薬草やキノコとアルコールで強烈な精神高揚に包まれて長い時を過ごす。

また、男達で集まり、狩猟隊を結成して、何日も何週間も太鼓を叩きながら、密造酒とともに獲物を料理して過ごすことも多い。

 

番人団

タールとリアの聖地を守るという意志の元に、ビーストマンやグリーンスキン、無知な人間と戦う者達である。

無知な者達からすれば、ただ巨石がそこにあるだけの場所でもタールやリアの信者においてそこは神聖な聖地である場合がある。そんな聖地で密漁を行う者を彼らは絶対に許しはしない。また、番人団は秘密の儀式を執り行う者でもあり、信者でない者が運悪くこの秘密の儀式を目撃した者は容赦なく目を潰される。そのような事柄が噂を呼び恐れられている。

人類の工業技術は自然界なら一笑に付するのだと考える。所詮人間の生み出した物は錆び、腐敗し、やがて塵と化すが、自然界は永遠に変わることがないからだ。

 

恵みの運び手

他の分派とは違い、恵みの運び手はエンパイアの市民たちから認められ、敬愛されている。

彼らは共同体で人々と供に暮らし、タールとリアの祝福を民衆に授ける。豊穣の儀式や家畜にまつわる儀式を執り行い、成長や豊かさを神に祈る。女性の司祭は性愛やそのテクニックについての助言者であり、出産についても人々の手助けをすることから村の女性たちから尊敬されている。

長脛会

長脛会は他教団における騎士団の役割を果たす野人集団である。

彼らは一箇所に一週間以上滞在することはなく、タールやリアを祀る神殿や祠、聖地などが手入れされきちんと機能するかをチェックするためにエンパイア中をまわる。そういった聖地を冒涜する輩を見つけた場合はただちに天罰として死をもたらす。

混沌の嵐の際に長脛会は騎馬偵察隊や斥候、奇襲部隊として皇帝の軍で活躍を果たした。

有角狩人会

有角狩人会はタールとリア教団においては狂信的な分派に分類される。

タールとリアの教義をより深く追求する彼らは、ごく小さな村落以上の共同体で暮すことを避け、文明の所産を遠ざけている。そのため、衣服すら身に付けていない者が大半だ。

有角狩人たちは戦闘では荒々しい戦士と化し、神聖な原野を冒涜する者を容赦なく排除する。単にタールの聖なる森に迷い込んだ旅行者でさえその対象なのだ。

教団内では有角狩人たちは神々から特別な接触を受けた者たちであると信じられ恐れ、崇められている。

リア婦人会

リア婦人会は出産経験のある女性のみで構成された下部組織である。

この組織の会員は産婆や癒し手として、母親やこれから母親になる女性たちにとっての相談役として活動している。また、男性の目の届かぬところで、妊娠を避ける方法や、暴力的だとか身勝手な亭主への対処法などを女たちに教えている。そういった活動から男性ばかりの環境にある分派の男性たちは、リア婦人会について様々な憶測で噂する。ひどい場合には混沌の教団との関与までも噂されてしまう始末だ。

歴史に関与するように極めて重要な子の誕生には、リア婦人会の女性の耳元でリアが囁くのだという。

 

教団技能と教団異能

タールとリア教に属する者は、以下の技能と異能を追加してよい。

(そのキャリアに就いた時点か、修道会に参加した時点か、どちらか早い方で決める)

 

入信者

修道会不問:〈野外生存術〉

司祭

修道会不問:〈てなづけ〉、〈方角案内〉、《方向感知》

長脛会:〈足跡追跡〉、〈大酒飲み〉、〈察知〉、《スタミナ》

有角狩人会:《強靭》/《俊足》、《狂乱》、《スタミナ》

リア婦人会:〈察知〉、〈負傷治療〉、《冷静沈着》

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