黄色い牙:The Yellow Fang

多くの人間たちは未来にあまり見込みを抱いていない。
彼らはエンパイアが衰退しており、おそらく人の時代が終末を迎えているのだと信じている。人間たちが築くか作るかしたものは何であれ、廃墟と化し、あるいは堕落するように思われる。
統治者たちは領民に何の関心も抱かず、司祭の祈りはもはや信仰心のない者たちが口にする急遽な言葉以上のものではなく、家族の面々はわずかな金や安いビールの一杯のためにお互いを裏切る。
確かに、アーケィオンの侵攻が引き起こした混乱や破壊は、彼らの荒涼たる思考の火に油
を注いでいる。
大部分の者たちはその考えを内に秘めたままにし、それらが間違っていることを期待し、ただもう一日を切り抜けるために最善を尽くす。
しかし、新しい秩序がやって来ると確信し、自分たちの運命をそれに投じようと決意している者たちもいる。
彼らは、エンパイアが崩れ落ちた時、その山の上に立っていたいと思っている。
これらの人々のために、“黄色い牙”教団とその“角ありし鼠”信仰が、来るべき新秩序における生存手段と権力の場を提供する。

シンボル
この邪教団のシンボルは様式化されたスケイブンの三角印である。
底辺にある頂点の片方は汚い黄色で塗られており、他の頂点よりも長くなっている。
また、儀式や暗殺用として教団が好む湾曲した短剣もあり、牙を連想させる形をしている。
特に献身的なメンバーたちは腕の下に黄色い牙の刺青を入れているが、一方門歯を叩き折り、それを黄色く染めて紐で吊るして首からかけることさえする者もいる。
歯の手入れがまるっきりひどいので、門歯がなくなっていても、めったに気付かれることはないのだ。

信仰されている地域
“黄色い牙”教団は西ミドンランドと北ライクランドにおいて著しい力を持っている。
その中枢はカルロブルク地域で見つけることができる。
そこで、邪教徒たちは緩やかな階級組織に組み込まれる。
アルトドルフにも支部があり、そこはカルロブルクの組織に従属している。
教団の個々の手先たちはマリエンブルグやベーゲンハーフェンほどに遠く離れた場所で汚れ仕事を行なっており、この邪教団は下ライク川の河賊の間に影響力を持っている。

教団機構
“黄色い牙”は、忌まわしきスケイブンの神、“角ありし鼠”を信仰している。
そのため、そのメンバーたちは通常、秘密主義で人目を忍んでおり、舞台裏で活動する方を好む。
教団のメンバーたちは、己らの目的を明かすことなく他者を操ることに長けている。
そのため、計画が失敗しても、その背後にいる真の陰謀者たちの存在を認識する者はほとんどいないのである。
当局が逮捕に動いた時でさえ、偽の手がかりや二重の隠べい工作によって、教団は秘密の核心部分を隠し通すのである。
しかし、 他の“角ありし鼠”の諸邪教団と比較すると’“黄色い牙”は既存の秩序を打破するための直接的な行動により専念している。
彼らはまた、民衆に恐怖や絶望を広げるために、公然と恐るべき行為を取るところを見られ
ている。
もしも彼らが、暗殺を実行するために都合のよい愚か者を見つけることができなければ、教団はそれを行なうメンバーを送り込む。
クロボック女男爵がデルべルツの馬上槍試合に参加している間に、ハーフリングのネズミ取りを騙して彼女を殺害させるといったものである。
このような使命は自殺的な使命と見なされており、“黄色い牙”にたどり着くような証拠は決して残してはならないとされる。
現在の指導者の下で、この邪教団は種族としてのスケイブンに完全に身を捧げているわけではない。
その大祭司たちは、エンパイアが必然的に崩壊する時、自分たちがスケイブンに取って代わる連命にあると信じている。
結局、人間はマンドレッド帝の治世にスケイブンたちを押しつぶして、その優越性を証明したのではなかったか? いったん、彼らが新しい秩序を確立すれば、鼠人間たちから権力を奪い取る時代になるであろう。
その時まで、彼らは有角神に敬意を発し、自分たちの価値を証明しようと思っているのである。

戒律
“黄色い牙”教団は元来司祭を持たず、その役割はスケイブンのものだとしている。
教団員のなかには魔術師もいて、暗黒の魔術を実践している。
魔術実践能力の有無には関わらずに、あらゆる教団員は拷問や死の苦痛の下で、以下の条件を甘んじて受けなければならない。

・教団の指導者層が許可した勧誘のためでない限り、 教団の存在を決して誰にも明かしてはならない。

・ 常にエンパイアの活動を引き裂くよう務めよ。
手に負えるものには破壊活動を、手に負えないものには妨害活動を行なうべし。

・できる限り、恐怖や疑念、絶望の種を植え付けよ。
右の耳に落胆させる言葉を聞かせることは、12本の短剣の価値があるだろう。

・3ヶ月毎に一回、混沌の月が上弦にある晩に、メンバーたちは集まって人間かエルフ、ドワーフ、ハーフリングを“角ありし鼠”に生贄として捧げよ。
もしも生贄が見つからぬときは、教団メンバーがその栄誉に預かるべし。

 

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