馬上槍試合

エンパイアの人々は強い競争心を持っているため、スポーツを観戦したり、自らプレイしたり、ライバルと競い合うその他のさまざまな余暇を過ごすために人々が集まって来る。
しかしながら馬上搶試合ほど人々を引きつけて止まない試合はない。
これは元々ブレトニアの風習だったものがエンパイアに伝わったものだ。
馬上槍試合は、鎧を着た騎士が鎧を着た馬に乗り、ランスを水平に構え、お互いに向かって勢い良く接近し、敵を落馬させようと試みる1対1の試合である。

馬上槍試合は大きく 3っに分かれる。

第1は平和競技だ。
誰も死なないように、騎士たちはなまくらランスを使用する。
とはいえ時々、死傷者は発生する。
この種の競技はさまざまな祭りで開催されている。
地元の領主は自身の砦の壁に旗を掲げ、通りがかりの騎士を招待する。
このような競技は、無名の騎士が名声を上げる最善の手段である。

2番目は戦争競技だ。
この場合、騎士たちは鋭いランスを使用するため死者が出る。
戦争競技は遺恨や抗争を解決したり、名誉ある方法で不正を正すために用いられている。この種の競技は時々、戦争を回避する手段となる一方で、戦争の原因にもなる。
いずれにせよこの競技は、参加する騎士のいずれかが死ぬか降参するまで続けられる。

第3の集団競技はただの接近戦闘だ。
騎士たちはチームを組み通常の馬上搶試合と同様に各チームは突撃するが、最初の突撃の後は片手用武器に持ち替え、ロングソード、斧、またはメイスで戦う。
ルールについては事前に合意をかわす。
それによっては、騎士が落馬しても戦闘が続行される場合がある。
それどころか、ただの戦闘とほとんど変わらないケースも多々ある。
戦時には特に多い。

馬上槍試合が普及しているのはブレトニアだけではない。
恐ろしい混沌の嵐の前は、エンパイア西部諸州の人々はこの慣習を実践していた。
時々、ブレトニアで最も優れた者たちが、東にいる隣人たちと競技するために山を越えて遥々やってきていたのである。
しかしながら恐ろしいアーケィオンの侵略以降、エンパイアの人々は、かくも馬鹿馬鹿しい方法で戦士たちを危険に晒そうなどとは考えなくなってしまった。


手順
集団競技やその他の普通の接近戦闘は既存の戦闘ルールで適切に処理することができるが、1対1の馬上槍試合を適切に再現処理するには若干のルールを追加しなければならない。
ここでいう馬上槍試合とは、同様に準備を整えた2人の戦闘員がお互い同士に向かって同時に突擎し、敵を落馬させる目的でランスと盾を打ち合わせるものを指す。
馬上槍試合の各ラウンドは5つのステップからなる。

 ステップ1
イニシアチブロール:各戦闘員はイニシアチブをロールしなければならない。
イニシアチブ値は【敏捷力】+1d10に等しい。
イニシアチブの高い方は先行としての権利と別に利益を得ることができ、この馬上槍試合のこの「一合」においてのみ【武器技術度】に+10%のボーナスを得る。

※一合とは、先攻と後攻がお互いに1回ずつ攻撃を終えるまでの1ターンのこと。

 ステップ2
攻撃:イニシアチブに勝ったキャラクター(攻撃側)は1回の全アクションを消費して突進攻撃を1回行う。
この際【武技】に+10%のボーナスを得る。
この攻撃が外れた場合はステップ5に進む。
命中した場合は使用したランスか軽ランスに基づく通常ダメージを与える。
但し平和競技の場合はなまくらランスかなまくら軽ランスを使用しているため、 通常ダ
メージの代わりに【筋+】-2点(なまくらランス)か【筋+】-3点(なまくら軽ランス)のダメージを与える。

 ステップ3
対抗【筋力】テスト:防御側がまだ意識を保っている場合、攻撃側と防御側の両方が対抗【筋力】テストを行う。
イニシアチブに勝っているキャラクターはこのテストにも+10%のボーナスを得る。
・両者が【筋力】テストに成功した場合、どちらのキャラクターも落馬しない。
・攻撃側が【筋力】テストに成功して防御側が失敗した場合、 防御側が落馬する。
・攻撃側が【筋力】テストに失敗して防御側が成功した場合、攻撃側が落馬する。
・両者が【筋力】テストに失敗した場合、両者が落馬する。

 ステップ4
ランス粉砕:ランスが固い物体に命中した場合、「粉砕」する傾向がある。
馬上檐試合でなんらかの攻撃が命中した場合は常に【武技】テストを1回行わなければならない。
これに失敗するとランスが粉砕する。

 ステップ5
交替:防御側が攻撃側になり、先手の攻撃に対して反撃する。
ステップ2~4を繰り返してこの攻撃を解決する。
ここまでで一合が完了する。
両者はステップ1に戻る。

勝利条件
騎士は各合の結果に応じて点を得る。
布告官が点を記録し、試合終了時に勝者を発表する。
以下のガイドラインは目安にすぎず、さまざまなバリエーションがありうる(GMの判断で適宜修正する)。

条件 得点
攻撃が命中した +1
攻撃が外れた -1
敵のランスを粉砕した +1
敵を落馬させた +3


行動規範
どの勢力に属しているかに関らず、馬上槍試合の参加者全員が従わなければならない一定の規則が存在している。
これに違反すると名誉を失う。
主な規則は以下の通りである。

• 決して背後から攻撃してはならない。
• 決して馬を攻撃してはならない。
• 敵が落馬したら戦闘を継続してはならない(但し予め許可されている場合を除く)。
• 呪文で自身を強化化してはならない(但し魔法の武器や鎧が許可される場合もある)。


報酬
一般に、勝者が受け取るのは敗者の馬、鎧、武器だ。
敗者はそれらを金で買い戻すのが通例だ。
比較的金がかかっている試合の場合は賞品が用意される。
そのような賞品としては次のようなものが考えられる。
宝石、貨幣、その他の宝物(平均的な合計価値は2d10×10gc)、土地と称号、貴族家の継承権、など。
同様に、試合に勝った騎士は次のような機会を得るかもしれない。
その試合のヒロイン(女性が勝った場合はヒーロー)を選ぶ、重要な任務を受ける、地元の宮廷の正規メンバーになる、など。

報酬に関してはGMの判断に委ねられる部分が大きいだろう。

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